こんにちはマサです。
今回はThinkStation P3 Ultra SFF Gen 2(Intel)・ワークステーションのレビューをしていきます。
結論からお伝えすると、
約87×223×202mm、約3.6kg。A4用紙より小さい設置面積に、Core Ultra 9とRTXを収めたワークステーションです。
CPUはP3 Tower Gen 2と同じCore Ultra 9 285(24コア)まで選べます。
グラフィックスはRTX 4000 SFF Ada 世代(20GB)まで。小型カード向けの専用モデルです。
電源は外付けのACアダプターで、170W・230W・330Wの3段階です。
ThinkStation P3 Ultra SFF Gen 2(Intel)の評価

※評価はmasalog運営者の主観です
各項目は1.0〜5.0で評価しています。
| 点数 | 意味 |
| 5.0 | このクラスで最高水準 |
| 4.0 | 十分に満足できる |
| 3.0 | 標準的。価格なりで不足はない |
| 2.0 | 用途によっては足りない |
| 1.0 | おすすめしない |
5項目の内容は以下のとおりです。
| 項目 | 見ているもの |
| 処理性能 | CPU・メモリ・ストレージ。制作や解析の快適さ |
| コスパ | 絶対的な価格の安さではなく、同じ性能帯の相場と比べて価格が妥当かどうか |
| 拡張性・端子 | スロットの数と端子の種類、あとから足せる余地 |
| 設置性 | 本体のサイズと重量、置き場所の自由度 |
| デザイン・質感 | 外観、筐体の素材、仕上げ |
総合点は5項目の平均ではなく、「この製品を人に薦められるか」という視点で別途付けています。
向いている人
- 置き場所が限られている方(約3.6kg、設置面積はA4用紙より小さい寸法です)
- 小さい筐体で24コアが欲しい方(Core Ultra 9 285まで選べます)
- ビデオRAMが要る処理をする方(RTX 4000 SFF Ada 世代は20GBです)
- 画面を何枚も並べる方(CPU内蔵でもDisplayPortが3つあります)
向かない人
- メモリを積み上げたい方(2スロット・上限128GBです)
- HDDを内蔵したい方(3.5型・2.5型のベイはありません)
- カードを増設する方(PCI Expressは実質1本です)
- ACアダプターを机の上に置きたくない方(330W構成は本体だけで約900gあります)
ThinkStation P3 Ultra SFF Gen 2(Intel)のスペック評価
各パーツの性能をレーダーチャートにしました。評価の付け方は下のトグルからご確認いただけます。
各項目は10点満点です。主観で付けるのではなく、当サイトのベンチマーク比較表の数値をもとに算出しています。
| 項目 | 基準にしている数値 | 換算のしかた |
| CPU | PassMark(CPU Mark) | デスクトップPC向けCPU272件の最高値で10.0、中央値で5.0 |
| グラフィックス | PassMark(G3D Mark) | デスクトップPC向けGPU143件の最高値で10.0、中央値で5.0 |
| メモリ | 容量 | 8GB=6.0/16GB=7.5/32GB=9.0/64GB=10.0 |
| ストレージ | 容量と規格 | 256GB=5.0/512GB=7.0/1TB=8.5/2TB=10.0 |
| 電源 | 電源ユニットの定格W数 | 500W=5.0/750W=7.5/1000W=10.0 |
| 設置性 | 本体の重量 | 5kg=10.0/8kg=7.0/10kg=5.0 |
CPUとグラフィックスは、以下の比較表の数値をそのまま使っています。
仕様書に載っている構成のうち、いちばん上の組み合わせ(Core Ultra 9 285・64GB・1TB・RTX 4000 SFF Ada 世代)で評価したものです。このチャートには「ディスプレイ」と「バッテリー」の軸がありません。画面の付かない据え置き機だからです。ワークステーションは独立GPUを積むので、グラフィックスの軸は残しています。
「電源」が3.3と低いのは、当サイトの換算が据え置きPCの電源ユニット(500W=5.0)を基準にしているためです。この機種は外付けACアダプターの330Wが上限なので、数値としては低く出ます。小さくまとめた結果であって、電力が足りないという意味ではありません。
ほかのThinkStationのタワーでは「拡張性」の軸を使っていますが、この機種は「設置性」に差し替えています。約3.6kgという重量がこの製品のいちばんの特徴だからです。拡張スロットの少なさは本文で扱います。
ワークステーションのスペック目安
どのくらいのスペックが必要かは、使い方によって変わります。目安は以下のとおりです。
| CPU | メモリ | ストレージ | |
| CADの2D作図・事務作業 | Intel Xeon/Ryzen Threadripper の下位 | 32GB | 512GB以上 |
| 3D CAD・写真編集 | 12〜16コア | 64GB | 1TB以上+RTX A1000相当 |
| 映像編集・3DCGレンダリング | 24コア以上 | 128GB以上 | 1TB以上+RTX 4000 Ada相当 |
| AIの学習・大規模シミュレーション | 32コア以上/デュアルCPU | 256GB以上 | 2TB以上+GPU複数枚 |
この機種は表の上から2行目あたりが中心です。24コア、メモリ64GB、RTX 4000 SFF Ada 世代(20GB)なら3D CADや写真編集は十分に回ります。メモリを128GB以上積む使い方には向きません。
ThinkStation P3 Ultra SFF Gen 2(Intel)のスペック
主なスペックは以下のとおりです。購入時に選択できる項目には「※選択可能」と記載しています。
| 項目 | 内容 |
| 筐体 | 小型(SFF)ワークステーション/縦置き・横置き対応 |
| 製品番号 | 30J60000JP/30J60001JP/30J60002JP/30J60003JP/30J60004JP |
| OS | Windows 11 Pro 64bit(日本語版) |
| CPU | インテル Core Ultra 5 プロセッサー 225(10コア・3.30GHz・キャッシュ22MB) インテル Core Ultra 7 プロセッサー 265(20コア・2.40GHz・キャッシュ36MB) インテル Core Ultra 9 プロセッサー 285(24コア・2.50GHz・キャッシュ40MB) CPUスロット:1(空き0)/NPU:インテル AI Boost(最大13TOPS) |
| チップセット | インテル W880 チップセット インテル AMT16 対応 ※Core Ultra 5 225の構成は非対応 |
| メモリ | 8GB(8GB×1)/16GB(16GB×1)/32GB(32GB×1)/64GB(32GB×2)DDR5 SDRAM CSODIMM(上位構成はECC対応SODIMM) ※構成により異なります 最大128GB/2スロット(64GB構成は空き0)・統合メモリコントローラー6400MHz/5600MHz |
| ストレージ | 256GB/512GB/1TB SSD(M.2 PCIe NVMe・OPAL対応) ※構成により異なります オンボードRAIDコントローラー(RAID 0/1/5・初期設定なし) |
| グラフィックス | CPU内蔵(インテル グラフィックス・最大約4GB)/NVIDIA RTX A400(4GB)/RTX A1000(8GB)/RTX 2000 Ada 世代(16GB)/RTX 4000 SFF Ada 世代(20GB) ※構成により異なります 最大解像度 5120×2880ドット(約10億色・60Hz) |
| 拡張スロット | PCI Express x16:1(Gen4) ※独立GPU構成で使用 PCI Express x4:1(空き1・Gen4/x8メカニカル) オンボードM.2:3(空き2) |
| ストレージベイ | 3.5型・2.5型・5.25型:なし |
| USB | 前面:Type-A USB 3.2 Gen2×1、Type-C USB 3.2 Gen2x2×2 背面:Type-A USB 3.2 Gen2×4 |
| 映像出力 | 本体:DisplayPort×3(HDMIなし) 独立GPU構成:Mini DisplayPort×4 |
| 有線LAN | 1000BASE-T(Wake on LAN対応)オンボード |
| オーディオ | ハイデフィニション・オーディオ/内蔵モノラルスピーカー 前面:コンボジャック×1 |
| カードリーダー/光学ドライブ | なし |
| セキュリティ | TPM(TCG V2.0準拠)、パワーオン/ハードディスク/スーパーバイザーパスワード、シャーシイントルージョンスイッチ |
| 電源 | 外付けACアダプター 170W/230W/330W ※構成により異なります アダプター質量 約457g/約758g/約900g |
| 省エネ | 15区分 129.9kWh/年(2022年度省エネ基準達成率 AAA) |
| サイズ・重量 | 約87×223×202mm/約3.6kg(最大構成時) |
| 使用環境 | 温度10〜35℃/湿度20〜80% |
| 付属品 | フルサイズ・キーボード(109A 日本語・OADG準拠・USB)、光学ホイール・マウス、ACアダプターおよび電源コード、Mini DisplayPort to DisplayPort 変換アダプター |
| 保証 | 1年間/3年間 ※構成により異なります(国内:翌営業日オンサイト修理) |
| 発表日 | 2025年6月18日(保守活動終了予定日 2033年1月31日) |
この大きさでCore Ultra 9 285
本体寸法は約87×223×202mm、重量は約3.6kg(最大構成時)です。設置面積にするとA4用紙より小さく、机の上に縦置きでも横置きでも置けます。
| CPU | コア数 | スレッド数 | クロック(通常) | キャッシュ | PassMark |
| Core Ultra 9 285 | 24コア | 24スレッド | 2.50GHz | 40MB | 57,724 |
| Core Ultra 7 265 | 20コア | 20スレッド | 2.40GHz | 36MB | 49,689 |
| Core Ultra 5 225 | 10コア | 10スレッド | 3.30GHz | 22MB | 30,318 |
そこに載るCPUがCore Ultra 9 285(24コア・PassMark 57,724)まで。タワーのThinkStation P3 Tower Gen 2とまったく同じ選択肢です。デスクトップPC向けCPU272件の中央値(21,753)の2.6倍を超えます。
CPUスロットは1つ(空き0)。NPUはCPU内蔵のインテル AI Boostで最大13TOPS。チップセットはインテル W880で、インテル AMT16への対応はCPUによって変わります(Core Ultra 5 225の構成は非対応)。
統合メモリコントローラーは構成によって6400MHzと5600MHzに分かれます。
CPUの具体的な数値は、当サイトの比較表でご確認いただけます。
メモリは2スロット、ストレージはM.2のみ

メモリスロットは2つ、上限は128GBです。規格はDDR5 SDRAM CSODIMM、上位構成はECC対応のSODIMM。ノートPCと同じ小型モジュールを使います。
仕様書の構成は8GB/16GB/32GBの1枚挿し(空き1)と、64GB(32GB×2・空き0)。64GBを選ぶと2スロットとも埋まります。あとから積み増す前提なら、下位構成を選んでCTOで足すほうが素直です。
ストレージはM.2 SSD(PCIe NVMe・OPAL対応)で256GB/512GB/1TBの3段階。オンボードM.2スロットは3つ(空き2)あります。
3.5型・2.5型・5.25型のベイはいずれもありません。HDDを内蔵する使い方はできず、増設はM.2 SSDだけです。オンボードRAIDコントローラーでRAID 0/1/5は組めます。
メディアカードリーダーもありません。
RTX 4000 SFF Ada 世代という小型カード

| グラフィックス | ビデオRAM | PassMark(G3D Mark) |
| NVIDIA RTX 4000 SFF Ada 世代 | 20GB | 20,613 |
| NVIDIA RTX 2000 Ada 世代 | 16GB | 16,935 |
| NVIDIA RTX A1000 | 8GB | 10,726 |
| NVIDIA RTX A400 | 4GB | 5,972 |
| インテル グラフィックス(CPU内蔵) | メインメモリと共有(最大約4GB) | — |
上限のRTX 4000 SFF Ada 世代は、小型筐体向けに設計されたカードです。ビデオRAMは20GBで、PassMarkは20,613。タワーのRTX 4000 Ada 世代(23,634)より1割ほど低い数値ですが、ビデオRAMの容量は同じ20GBです。
ほかにRTX A400(4GB)、RTX A1000(8GB)、RTX 2000 Ada 世代(16GB)、そしてCPU内蔵のインテル グラフィックスが選べます。
拡張スロットはPCI Express x16がGen4で1本(独立GPU構成では埋まります)、x4がGen4で1本(空き1・x8メカニカル)。実質的に増設できるのはx4の1本だけです。
映像出力は、CPU内蔵グラフィックスの構成で本体にDisplayPortが3つ。HDMIはありません。独立GPUを積む構成では、そのカードのMini DisplayPortが4つ使えます。最大解像度は5120×2880ドット(約10億色・60Hz)です。
付属品に「Mini DisplayPort to DisplayPort 変換アダプター」が挙がっています。手持ちのディスプレイがDisplayPortなら、そのままつながります。
端子は前面にType-Cが2つ

USBは前面に3つ、背面に4つです。前面はType-AのUSB 3.2 Gen2×1とType-CのUSB 3.2 Gen2x2×2。背面はType-AのUSB 3.2 Gen2が4つで、Type-Cはありません。
当サイトで扱ったThinkStationのタワーは前面のType-Cが多くても1つ(P7・P5・P5 Gen 2・PXは0)ですが、この機種は2つあります。Type-C接続の機器を抜き差しする使い方なら、ここが効きます。前面にはマイク/ヘッドホンのコンボジャックも1つあります。
有線LANは1系統で1000BASE-T(Wake on LAN対応)。2.5GBASE-Tには対応しません。
オーディオはハイデフィニション・オーディオで、内蔵モノラルスピーカー付きです。
セキュリティはTPM(TCG V2.0準拠)、パワーオン/ハードディスク/スーパーバイザーの各パスワード、シャーシイントルージョンスイッチという構成です。
本体は縦置きでも横置きでも使えます。レノボの製品画像では、複数台をラックに並べた使い方も示されています。
電源は外付けACアダプター

電源は外付けのACアダプターで、構成によって170W・230W・330Wの3段階に分かれます。最大消費電力もそれぞれ170W/230W/330Wです。
アダプター本体の質量は170Wが約457g、230Wが約758g、330Wが約900g。寸法は約150×77×22mmから約180×82×31mmまで。上位構成では、本体3.6kgとは別にこの重さと体積が机の上か下に加わります。
当サイトの「電源」の換算は据え置きPCの電源ユニット(500W=5.0)を基準にしているため、330Wでは3.3という数値になります。小さくまとめた結果であって、電力が不足するという意味ではありません。
省エネ法のエネルギー消費効率は15区分で129.9kWh/年、達成率はAAA(140%以上)です。P3 Tower Gen 2の163.9kWh/年よりさらに小さくなっています。
使用環境は温度10〜35℃・湿度20〜80%。一般的なオフィス向けPCと同じ条件です。
保証は構成によって1年間と3年間に分かれます。国内はどちらも翌営業日オンサイト修理です。
P3 TinyやP3 Towerと比べる

同じCore Ultraを積むThinkStationと並べると、以下のようになります。
| CPU | メモリ上限 | GPU上限 | 電源 | 重量 | |
| ThinkStation P3 Ultra SFF Gen 2 | Core Ultra(最大24コア) | 128GB | RTX 4000 SFF Ada(20GB) | 170〜330W(ACアダプター) | 約3.6kg |
| ThinkStation P3 Tiny Gen 2 | Core Ultra(最大20コア) | 128GB | RTX A1000(8GB) | 170〜330W(ACアダプター) | 約1.4kg |
| ThinkStation P2 Tower Gen 2 | Core Ultra(最大20コア) | 128GB | RTX 2000 Ada(16GB) | 500W | 約9.67kg |
| ThinkStation P3 Tower Gen 2 | Core Ultra(最大24コア) | 256GB | RTX 4000 Ada(20GB) | 500W | 約14.38kg |
さらに小さいのがThinkStation P3 Tiny Gen 2です。約1.4kgで、厚さは37mm。ただしCPUはCore Ultra 7 265まで(20コア)、GPUはRTX A1000(8GB)までで、ビデオRAMの差が大きくなります。
タワーのThinkStation P3 Tower Gen 2はCPUの選択肢が同じで、メモリ上限が256GB、3.5型ベイが4つ、PCI Expressが4本。拡張の余地では明確に上です。そのかわり約14.38kgあります。
ThinkStation P2 Tower Gen 2(約9.67kg)はCPUが20コアまでで、GPUはRTX 2000 Ada 世代まで。重さの割にGPUはこちらが上になります。
「置き場所がない。でもCore Ultra 9とRTXは欲しい」という条件なら、この機種が合います。
レビューは以上です。
詳細について気になる方はレノボ公式サイトからご確認お願いします。
まとめ

ThinkStation P3 Ultra SFF Gen 2(Intel)のレビューをしました。
この機種の特徴は大きく分けて3つです。
- 約87×223×202mm・約3.6kgでCore Ultra 9 285
- RTX 4000 SFF Ada 世代はビデオRAM 20GB
- 前面にType-Cが2つ。タワー各機種は多くても1つ
A4用紙より小さい設置面積に、Core Ultra 9 285(24コア)とRTX 4000 SFF Ada 世代(20GB)を収めたワークステーションです。メモリは2スロットで上限128GB、電源は外付けACアダプターです。
弱いのは拡張の余地です。3.5型ベイはなく、増設できるのはM.2 SSDとPCI Express x4が1本だけ。メモリも64GB構成で2スロットが埋まります。
もっと小さくしたいならThinkStation P3 Tiny Gen 2、拡張の余地が要るならThinkStation P3 Tower Gen 2が選択肢になります。
今回の記事が少しでもデスクトップPC選びの参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。




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