こんにちはマサです。
今回はThinkStation P3 Tiny Gen 2(Intel)・ワークステーションのレビューをしていきます。
結論からお伝えすると、
約179×182.9×37mm、約1.4kg。当サイトで扱ったThinkStationのなかで、いちばん薄い本体です。
CPUはCore Ultra 7 265で20コア。この大きさにしては多いほうです。
グラフィックスはRTX A1000(8GB)まで。独立GPUも載ります。
電源は外付けのACアダプターで、170W・230W・330Wの3段階です。
ThinkStation P3 Tiny Gen 2(Intel)の評価

※評価はmasalog運営者の主観です
各項目は1.0〜5.0で評価しています。
| 点数 | 意味 |
| 5.0 | このクラスで最高水準 |
| 4.0 | 十分に満足できる |
| 3.0 | 標準的。価格なりで不足はない |
| 2.0 | 用途によっては足りない |
| 1.0 | おすすめしない |
5項目の内容は以下のとおりです。
| 項目 | 見ているもの |
| 処理性能 | CPU・メモリ・ストレージ。制作や解析の快適さ |
| コスパ | 絶対的な価格の安さではなく、同じ性能帯の相場と比べて価格が妥当かどうか |
| 拡張性・端子 | スロットの数と端子の種類、あとから足せる余地 |
| 設置性 | 本体のサイズと重量、置き場所の自由度 |
| デザイン・質感 | 外観、筐体の素材、仕上げ |
総合点は5項目の平均ではなく、「この製品を人に薦められるか」という視点で別途付けています。
向いている人
- とにかく小さくしたい方(厚さ37mm、約1.4kgです)
- ディスプレイの裏や棚に収めたい方(縦置き・横置きどちらにも対応します)
- 小さい筐体で20コアが欲しい方(Core Ultra 7 265まで選べます)
- 前面にPowered USBが要る方(電源を切っても給電できる端子が1つあります)
向かない人
- グラフィックス性能が要る方(上限はRTX A1000(8GB)です)
- メモリを積み上げたい方(2スロット・上限128GBです)
- あとからカードを増設する方(PCI Expressは出荷時のみで、出荷後は増設できません)
- HDDを内蔵したい方(3.5型・2.5型のベイはありません)
ThinkStation P3 Tiny Gen 2(Intel)のスペック評価
各パーツの性能をレーダーチャートにしました。評価の付け方は下のトグルからご確認いただけます。
各項目は10点満点です。主観で付けるのではなく、当サイトのベンチマーク比較表の数値をもとに算出しています。
| 項目 | 基準にしている数値 | 換算のしかた |
| CPU | PassMark(CPU Mark) | デスクトップPC向けCPU272件の最高値で10.0、中央値で5.0 |
| グラフィックス | PassMark(G3D Mark) | デスクトップPC向けGPU143件の最高値で10.0、中央値で5.0 |
| メモリ | 容量 | 8GB=6.0/16GB=7.5/32GB=9.0/64GB=10.0 |
| ストレージ | 容量と規格 | 256GB=5.0/512GB=7.0/1TB=8.5/2TB=10.0 |
| 電源 | 電源ユニットの定格W数 | 500W=5.0/750W=7.5/1000W=10.0 |
| 設置性 | 本体の重量 | 5kg=10.0/8kg=7.0/10kg=5.0 |
CPUとグラフィックスは、以下の比較表の数値をそのまま使っています。
仕様書に載っている構成のうち、いちばん上の組み合わせ(Core Ultra 7 265・32GB・1TB・RTX A1000)で評価したものです。このチャートには「ディスプレイ」と「バッテリー」の軸がありません。画面の付かない据え置き機だからです。
「グラフィックス」が3.2と低いのは、デスクトップPC向けGPU143件の中央値(15,042)を基準にしているためです。この母数にはゲーミング向けのGeForceも含まれます。RTX A1000(10,726)は制作向けの下位カードなので、この換算では低く出ます。CPU内蔵グラフィックスしか積めない小型機が多いなかで独立GPUを選べること自体は、この機種の強みです。
「電源」が3.3なのは、当サイトの換算が据え置きPCの電源ユニット(500W=5.0)を基準にしているためです。この機種は外付けACアダプターの330Wが上限なので、数値としては低く出ます。
ほかのThinkStationのタワーでは「拡張性」の軸を使っていますが、この機種は「設置性」に差し替えています。約1.4kgという重量がこの製品のいちばんの特徴だからです。
ワークステーションのスペック目安
どのくらいのスペックが必要かは、使い方によって変わります。目安は以下のとおりです。
| CPU | メモリ | ストレージ | |
| CADの2D作図・事務作業 | Intel Xeon/Ryzen Threadripper の下位 | 32GB | 512GB以上 |
| 3D CAD・写真編集 | 12〜16コア | 64GB | 1TB以上+RTX A1000相当 |
| 映像編集・3DCGレンダリング | 24コア以上 | 128GB以上 | 1TB以上+RTX 4000 Ada相当 |
| AIの学習・大規模シミュレーション | 32コア以上/デュアルCPU | 256GB以上 | 2TB以上+GPU複数枚 |
この機種は表のいちばん上の行が中心です。20コア、メモリ32GB、RTX A1000(8GB)という構成なら、2D作図や事務作業、軽めの3D CADまで。レンダリングや映像編集には上の機種が向きます。
ThinkStation P3 Tiny Gen 2(Intel)のスペック
主なスペックは以下のとおりです。購入時に選択できる項目には「※選択可能」と記載しています。
| 項目 | 内容 |
| 筐体 | 超小型(Tiny)ワークステーション/縦置き・横置き対応 |
| 製品番号 | 30K60000JP/30K60001JP/30K60002JP |
| OS | Windows 11 Pro 64bit(日本語版) |
| CPU | インテル Core Ultra 5 プロセッサー 225(10コア・3.30GHz・キャッシュ22MB) インテル Core Ultra 7 プロセッサー 265(20コア・2.40GHz・キャッシュ36MB) CPUスロット:1(空き0)/NPU:インテル AI Boost(最大13TOPS) |
| チップセット | インテル Q870 チップセット インテル AMT16 対応 ※Core Ultra 5 225の構成は非対応 |
| メモリ | 8GB(8GB×1)/16GB(16GB×1)/32GB(32GB×1)DDR5 SDRAM SODIMM ※構成により異なります 最大128GB/2スロット(空き1)・統合メモリコントローラー5600MHz |
| ストレージ | 256GB/512GB/1TB SSD(M.2 PCIe NVMe・OPAL対応) ※構成により異なります オンボードRAIDコントローラー(RAID 0/1/5・初期設定なし) |
| グラフィックス | CPU内蔵(インテル グラフィックス・最大約4GB)/NVIDIA RTX A400(4GB)/RTX A1000(8GB) ※構成により異なります 最大解像度 5120×2880ドット(約10億色・60Hz) |
| 拡張スロット | PCI Express x8:1(Gen4 ロープロファイル) ※カスタマイズ時のみ搭載可能・出荷後は増設不可 オンボードM.2:3(空き2) |
| ストレージベイ | 3.5型・2.5型・5.25型:なし |
| USB | 前面:Type-A USB 3.2 Gen2×1、Type-A Powered USB(USB 3.2 Gen2)×1、Type-C USB 3.2 Gen2x2×1 背面:Type-A USB 3.2 Gen2×3、Type-A USB 3.2 Gen1×1 |
| 映像出力 | 本体:DisplayPort×1、HDMI×1 独立GPU構成:Mini DisplayPort×4 |
| 有線LAN | 1000BASE-T(Wake on LAN対応)オンボード |
| オーディオ | ハイデフィニション・オーディオ/内蔵モノラルスピーカー |
| カードリーダー/光学ドライブ | なし |
| セキュリティ | TPM(TCG V2.0準拠)、パワーオン/ハードディスク/スーパーバイザーパスワード、シャーシイントルージョンスイッチ |
| 電源 | 外付けACアダプター 170W/230W/330W ※構成により異なります アダプター質量 457g/758g/900g |
| 省エネ | 15区分 93.2kWh/年(2022年度省エネ基準達成率 AAA) |
| サイズ・重量 | 約179×182.9×37mm/約1.4kg(最大構成時・梱包時 約2.8kg) |
| 使用環境 | 温度10〜35℃/湿度20〜80% |
| 付属品 | フルサイズ・キーボード(109A 日本語・OADG準拠・USB)、光学ホイール・マウス、ACアダプターおよび電源コード |
| 保証 | 1年間/3年間 ※構成により異なります(国内:翌営業日オンサイト修理) |
| 発表日 | 2025年6月18日(保守活動終了予定日 2033年1月31日) |
厚さ37mm、約1.4kg
本体寸法は約179×182.9×37mm、重量は約1.4kg(最大構成時)です。梱包時でも約2.8kg。厚さ37mmは、当サイトで扱ったThinkStationのなかでいちばん薄い数字です。
なお体積と重量だけなら、AI推論に特化したThinkStation PGX(約150×150×50.5mm・約1.2kg)のほうが小さくなります。ただしあちらは拡張も増設もできない別系統の製品です。
縦置きのスタンドにも、横置きにも対応します。ディスプレイの裏や棚の中に収める使い方が前提の寸法です。
| CPU | コア数 | スレッド数 | クロック(通常) | キャッシュ | PassMark |
| Core Ultra 7 265 | 20コア | 20スレッド | 2.40GHz | 36MB | 49,689 |
| Core Ultra 5 225 | 10コア | 10スレッド | 3.30GHz | 22MB | 30,318 |
この大きさでCore Ultra 7 265(20コア・PassMark 49,689)まで載ります。デスクトップPC向けCPU272件の中央値(21,753)の2.3倍です。下位はCore Ultra 5 225(10コア・30,318)。
CPUスロットは1つ(空き0)。NPUはCPU内蔵のインテル AI Boostで最大13TOPSです。チップセットはインテル Q870で、ThinkStationのタワーが使うW880/W890系とは別系統。インテル AMT16への対応はCPUによって変わり、Core Ultra 5 225の構成は非対応です。
統合メモリコントローラーは5600MHzです。
CPUの具体的な数値は、当サイトの比較表でご確認いただけます。
メモリは2スロット、ストレージはM.2のみ

メモリスロットは2つ、上限は128GBです。規格はDDR5 SDRAM SODIMMで、ノートPCと同じ小型モジュールを使います。
仕様書の構成は8GB/16GB/32GBの1枚挿しで、どれも1スロット空きます。ECC対応の記載はありません。ECCが要るならThinkStation P3 Ultra SFF Gen 2やタワーの上位構成を見ることになります。
ストレージはM.2 SSD(PCIe NVMe・OPAL対応)で256GB/512GB/1TBの3段階。オンボードM.2スロットは3つ(空き2)あります。
3.5型・2.5型・5.25型のベイはいずれもありません。増設はM.2 SSDだけです。オンボードRAIDコントローラーでRAID 0/1/5は組めます。
メディアカードリーダーもありません。
独立GPUはRTX A1000まで

| グラフィックス | ビデオRAM | PassMark(G3D Mark) |
| NVIDIA RTX A1000 | 8GB | 10,726 |
| NVIDIA RTX A400 | 4GB | 5,972 |
| インテル グラフィックス(CPU内蔵) | メインメモリと共有(最大約4GB) | — |
グラフィックスは3段階。CPU内蔵のインテル グラフィックス、RTX A400(4GB)、RTX A1000(8GB)です。
上限のRTX A1000はPassMark 10,726。同じ小型のThinkStation P3 Ultra SFF Gen 2がRTX 4000 SFF Ada 世代(20,613・20GB)まで載るのに比べると、ちょうど半分あたりの位置になります。厚さ37mmという制約がそのまま出た部分です。
拡張スロットはPCI Express x8がGen4で1本(ロープロファイル)。ただし仕様書には「カスタマイズ時のみ PCI Express カードを搭載可能、出荷後は増設不可」と明記されています。買ったあとでカードを足すことはできません。構成は注文時に決めきる必要があります。
映像出力は、本体にDisplayPortが1つとHDMIが1つ。独立GPUを積む構成では、そのカードのMini DisplayPortが4つ使えます。最大解像度は5120×2880ドット(約10億色・60Hz)です。
前面にPowered USB

USBは前面に3つ、背面に4つです。前面はType-AのUSB 3.2 Gen2×1とPowered USB(USB 3.2 Gen2)×1、Type-CのUSB 3.2 Gen2x2×1。背面はType-AのUSB 3.2 Gen2×3とUSB 3.2 Gen1×1で、Type-Cはありません。
前面のPowered USBは、本体の電源が切れていてもつないだ機器に給電できる端子です。スマートフォンや周辺機器の充電に使えます。
有線LANは1系統で1000BASE-T(Wake on LAN対応)。2.5GBASE-Tには対応しません。
オーディオはハイデフィニション・オーディオで、内蔵モノラルスピーカー付きです。
セキュリティはTPM(TCG V2.0準拠)、パワーオン/ハードディスク/スーパーバイザーの各パスワード、シャーシイントルージョンスイッチという構成です。
電源は外付けACアダプター

電源は外付けのACアダプターで、構成によって170W・230W・330Wの3段階に分かれます。最大消費電力もそれぞれ170W/230W/330Wです。
アダプター本体の質量は170Wが457g、230Wが758g、330Wが900g。330Wの構成だと、本体1.4kgに対してアダプターが900gあります。本体の軽さをそのまま持ち運びの軽さと考えると当てが外れます。
当サイトの「電源」の換算は据え置きPCの電源ユニット(500W=5.0)を基準にしているため、330Wでは3.3という数値になります。
省エネ法のエネルギー消費効率は15区分で93.2kWh/年、達成率はAAA(140%以上)。ThinkStation P3 Ultra SFF Gen 2の129.9kWh/年よりさらに小さい値です。
使用環境は温度10〜35℃・湿度20〜80%。一般的なオフィス向けPCと同じ条件です。
保証は構成によって1年間と3年間に分かれます。国内はどちらも翌営業日オンサイト修理です。
P3 Ultra SFFとどちらを選ぶか

同じCore Ultraを積むThinkStationと並べると、以下のようになります。
| CPU | メモリ上限 | GPU上限 | 電源 | サイズ・重量 | |
| ThinkStation P3 Tiny Gen 2 | Core Ultra(最大20コア) | 128GB | RTX A1000(8GB) | 170〜330W(ACアダプター) | 約179×182.9×37mm/約1.4kg |
| ThinkStation P3 Ultra SFF Gen 2 | Core Ultra(最大24コア) | 128GB | RTX 4000 SFF Ada(20GB) | 170〜330W(ACアダプター) | 約87×223×202mm/約3.6kg |
| ThinkStation P2 Tower Gen 2 | Core Ultra(最大20コア) | 128GB | RTX 2000 Ada(16GB) | 500W | 約170×315.35×376mm/約9.67kg |
| ThinkStation P3 Tower Gen 2 | Core Ultra(最大24コア) | 256GB | RTX 4000 Ada(20GB) | 500W | 約180×370×415mm/約14.38kg |
いちばん迷うのはThinkStation P3 Ultra SFF Gen 2との比較です。体積は2倍以上、重量は約3.6kgと2.2kg重くなりますが、CPUはCore Ultra 9 285(24コア)まで、GPUはRTX 4000 SFF Ada 世代(20GB)まで伸びます。PCI Expressも出荷後に使える空きが1本あります。
逆に言えば、P3 Tiny Gen 2を選ぶ理由は「厚さ37mm・約1.4kg」という一点に集約されます。ディスプレイの裏に固定する、棚に並べる、といった置き方をするなら、この差は決定的です。
処理の重さでいうと、2D作図や事務作業、軽めの3D CADまでが守備範囲です。レンダリングや映像編集を回すなら、GPUがRTX A1000では足りません。
「置き場所が最優先。CPUはそこそこ速くてほしい」という条件なら、この機種が合います。
レビューは以上です。
詳細について気になる方はレノボ公式サイトからご確認お願いします。
まとめ

ThinkStation P3 Tiny Gen 2(Intel)のレビューをしました。
この機種の特徴は大きく分けて3つです。
- 厚さ37mm・約1.4kg。ThinkStationでいちばん薄い
- Core Ultra 7 265で20コア。RTX A1000も載る
- PCI Expressは出荷時のみ。あとから増設できない
当サイトで扱ったThinkStationのなかでいちばん薄い本体です。厚さ37mm・約1.4kgにCore Ultra 7 265(20コア)とRTX A1000(8GB)まで収まります。メモリは2スロットで上限128GB、電源は外付けACアダプターです。
弱いのはグラフィックスと拡張の余地です。GPUはRTX A1000どまりで、PCI Expressは出荷後に増設できません。構成は注文時に決めきることになります。
GPUを上げたいならThinkStation P3 Ultra SFF Gen 2、3.5型ベイやPCI Expressが要るならThinkStation P3 Tower Gen 2が選択肢になります。
今回の記事が少しでもデスクトップPC選びの参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。




コメント