こんにちはマサです。
今回はThinkEdge SE30・エッジ向け小型PCのレビューをしていきます。
結論からお伝えすると、
約179×88×51.5mm・約1kgのエッジ端末です。当サイトで扱ったThinkEdgeではいちばん小さく、いちばん軽くなります。
上位構成はCore i5-1145G7E。PassMarkは8,892で、ThinkEdgeのなかではいちばん高い数値です。
Thunderbolt 4が1つあります。ThinkEdgeでThunderboltを持つのはこの機種だけです。
上位構成はvProにも対応します。IT部門が遠隔で扱える構成です。
ThinkEdge SE30の評価

※評価はmasalog運営者の主観です
各項目は1.0〜5.0で評価しています。
| 点数 | 意味 |
| 5.0 | このクラスで最高水準 |
| 4.0 | 十分に満足できる |
| 3.0 | 標準的。価格なりで不足はない |
| 2.0 | 用途によっては足りない |
| 1.0 | おすすめしない |
5項目の内容は以下のとおりです。
| 項目 | 見ているもの |
| 処理性能 | CPU・メモリ・ストレージ。事務作業や制作の快適さ |
| コスパ | 絶対的な価格の安さではなく、同じ性能帯の相場と比べて価格が妥当かどうか |
| 拡張性・端子 | 端子の種類と数、メモリやSSDの増設可否 |
| 設置性 | 本体のサイズと重量、置き場所の自由度 |
| デザイン・質感 | 外観、筐体の素材、仕上げ |
総合点は5項目の平均ではなく、「この製品を人に薦められるか」という視点で別途付けています。
向いている人
- できるだけ小さい端末が欲しい方(約179×88×51.5mm・約1kgです)
- ThinkEdgeのなかで処理性能を取りたい方(Core i5-1145G7Eは8,892です)
- Thunderbolt 4を使いたい方(ThinkEdgeではこの機種だけです)
- vProで管理したい方(上位構成が対応します)
向かない人
- メモリを増やしたい方(オンボードで、スロットがありません)
- 有線LANを何系統も使いたい方(2系統です。SE50は6系統あります)
- 最新のWindowsで使いたい方(Windows 10 IoT Enterprise LTSCで出荷されます)
- 長期保証が要る方(1年間です。SE50は3年間です)
ThinkEdge SE30のスペック評価
各パーツの性能をレーダーチャートにしました。評価の付け方は下のトグルからご確認いただけます。
各項目は10点満点です。主観で付けるのではなく、当サイトのベンチマーク比較表の数値をもとに算出しています。
| 項目 | 基準にしている数値 | 換算のしかた |
| CPU | PassMark(CPU Mark) | ノートPC向けCPU440件の最高値で10.0、中央値で5.0 |
| メモリ | 容量 | 8GB=6.0/16GB=7.5/32GB=9.0/64GB=10.0 |
| ストレージ | 容量と規格 | 256GB=5.0/512GB=7.0/1TB=8.5/2TB=10.0 |
| 拡張性 | 空きスロットと空きベイの数 | 空きなし=5.0を基準に、メモリスロット空き+1.5/M.2空き1つにつき+1.0/PCIeスロット空き1つにつき+1.5/3.5型ベイ空き+1.0 |
| 映像出力 | 同時に出せる画面数 | 1画面=4.0/2画面=6.0/3画面=8.0/4画面=10.0 |
| 設置性 | 本体の重量 | 5kg=10.0/8kg=7.0/10kg=5.0 |
CPUとグラフィックスは、以下の比較表の数値をそのまま使っています。
仕様書に載っている上位構成(製品番号 11NK0001JP)で評価したものです。このチャートには「ディスプレイ」「画面サイズ」「バッテリー」の軸がありません。画面の付かないエッジ端末だからです。グラフィックスの軸も外しています。CPU内蔵グラフィックスは比較表に載っていないためです。CPUはモバイル/組み込み向けを積むため、母数はノートPC向け(437件)で見ています。
CPUの3.3は4コアのCore i5-1145G7Eによるもの。PassMarkは8,892で、ノートPC向けCPU440件の中央値(14,544)を下回ります。当サイトのCPUの換算は一般向けのノートPCとデスクトップPCを基準に作っているため、低消費電力に振った組み込み向けのCPUはどうしても低く出ます。この数値はそのまま弱点とは読めません。なお、この8,892は当サイトで扱ったThinkEdgeのなかではいちばん高い数値です。
メモリの7.5は16GBによるもの。PC4-25600のDDR4 SODIMMですが、オンボードでスロットはありません。上限も16GBです。
ストレージの7.0は512GBによるもの。M.2のPCIe NVMe SSDで、OPAL2.0に対応します。
拡張性の7.0はM.2 2280の空き1つとM.2 3042の空き1つによるもの。2230は無線カードで埋まっています。
映像出力の8.0はDisplayPort・USB Type-C・Thunderbolt 4 の3系統によるもの(上位構成の場合)。下位構成はHDMI・USB Type-C・Thunderbolt 4 の3系統です。
設置性の10.0は約1kgによるもの。当サイトの換算(5kg=10.0)の上限に張り付きます。
エッジ端末のスペック目安
どのくらいのスペックが必要かは、使い方によって変わります。目安は以下のとおりです。
| CPU | メモリ | ストレージ | |
| 表示とデータ送信が中心(サイネージ・ゲートウェイ) | Intel Atom/Celeron 相当 | 8GB〜16GB | 256GB以上 |
| POSや受付など、業務アプリを動かす | Intel Core i5/Core 5 相当 | 16GB | 256GB以上 |
| 複数のカメラ映像やセンサーをまとめる | Intel Core i7/Core 7 相当 | 32GB | 512GB以上 |
| エッジでAI推論まで走らせる | GPU/NPU搭載のSoC | 32GB以上 | 512GB以上 |
この機種は表の上から2行目までが目安です。業務アプリやデータ収集が中心の端末で、制作や3Dには向きません。
ThinkEdge SE30のスペック
主なスペックは以下のとおりです。購入時に選択できる項目には「※選択可能」と記載しています。
| 項目 | 内容 |
| 筐体 | 小型エッジデバイス |
| 製品番号 | 11NK0000JP(Celeron・8GB・256GB)/11NK0001JP(Core i5・16GB・512GB) |
| OS | Windows 10 IoT Enterprise LTSC 64bit(日本語版) 稼働確認:Windows 10 IoT Enterprise LTSC(64bit)、Ubuntu Core 20.04、Ubuntu Server 20.04 |
| CPU | インテル Celeron 6305E プロセッサー(2コア・1.80GHz・キャッシュ4MB) インテル Core i5-1145G7E プロセッサー(4コア・1.50GHz・キャッシュ8MB) |
| チップセット | CPUに統合 インテルAMT・vPro:Celeron は非対応/Core i5 は対応 |
| メモリ | 8GB/16GB(オンボード)PC4-25600 DDR4 SDRAM SODIMM ※構成により異なります 最大8GBまたは16GB・スロット数0(増設できません) |
| ストレージ | 256GB/512GB SSD(PCIe NVMe/M.2・OPAL2.0対応) ※構成により異なります |
| グラフィックス | インテル UHD グラフィックス(Celeron)/インテル Iris Xe グラフィックス(Core i5) ビデオRAM 最大約4〜8GB(メインメモリと共有) |
| 外部出力 | Celeron:HDMI/USB Type-C/Thunderbolt 4(いずれも3840×2160ドット) Core i5:DisplayPort/USB Type-C/Thunderbolt 4(いずれも3840×2160ドット) アナログ出力なし |
| 拡張スロット | M.2 2230:1(空き0)/M.2 2280:2(空き1)/M.2 3042:1(空き1) 拡張ベイ:なし |
| セキュリティ | TPM(TCG V2.0準拠)、パワーオンパスワード、ハードディスクパスワード、スーパーバイザーパスワード、セキュリティキーホール |
| 無線 | インテル Wi-Fi 6 AX201(a/b/g/n/ac/ax)/Bluetooth v5.2 |
| 有線LAN | Celeron:1000BASE-T(Wake on LAN対応)オンボード Core i5:2.5GBASE-T(Wake on LAN対応)オンボード×1 |
| オーディオ | Realtek HD Audio(オンボード)/モノラルスピーカー内蔵・マイクロホンなし |
| 付属品 | フルサイズ キーボード(109A 日本語・OADG準拠・USB)、光学ホイール マウス(USB) |
| 本体寸法 | 約 179 × 88 × 51.5mm(幅×奥行×高さ) |
| 重量 | 約1kg(最大構成時) |
| 電源 | ACアダプター 65W(効率88%)/AC 100-240V(50/60Hz)/アダプター寸法 約53×129×30mm 最大消費電力 65W |
| 使用環境 | 温度 0〜50℃/湿度 0〜95%(結露なきこと) 保存環境:温度 -40〜60℃/湿度 10〜90% |
| 保証 | 1年間 |
ThinkEdgeでいちばん小さい

本体寸法は約179×88×51.5mm、重量は約1kgです。当サイトで扱ったThinkEdgeのなかでいちばん小さく、いちばん軽くなります。
| 項目 | ThinkEdge SE30(本機) | ThinkEdge SE50 | ThinkEdge SE10 |
| CPU(上位) | Core i5-1145G7E(8,892) | Core i7-8665UE(5,017) | Atom x6425RE(2,817) |
| メモリ | オンボード・上限16GB | 2スロット・上限32GB | 2スロット・上限32GB |
| Thunderbolt 4 | あり | なし | なし |
| vPro | Core i5 構成は対応 | 非対応 | 非対応 |
| 有線LAN | 2系統(Core i5 は2.5GBASE-T) | 6系統 | 2系統(2.5GBASE-T) |
| 本体寸法 | 179×88×51.5mm | 179×182.9×70mm | 179×135×34.5mm |
| 重量 | 約1kg | 約3.21kg | 約1.5kg |
| 保証 | 1年間 | 3年間 | 1年間 |
幅は179mmでSE50やSE10と同じですが、奥行きが88mmしかありません。SE50(182.9mm)の半分以下、SE10(135mm)より47mm短い。棚やラックの浅いスペースにも入ります。
重量約1kgは、SE50(約3.21kg)の3分の1以下です。壁付けや機器への固定も楽になります。
ファンはありません。使用温度は0〜50℃、湿度は0〜95%。保存環境は-40〜60℃です。
電源は65WのACアダプター(効率88%)。寸法は約53×129×30mmで、本体と同じくらいの大きさがあります。設置時にはアダプターの置き場所も見込んでおく必要があります。
キーボードとマウスは付属します。モノラルスピーカーも内蔵しています。
ThinkEdgeでいちばん速いCPU
CPUは2種類です。
| CPU | コア数 | クロック | キャッシュ | vPro | PassMark |
| Core i5-1145G7E | 4コア | 1.50GHz | 8MB | 対応 | 8,892(サンプル105件) |
| Celeron 6305E | 2コア | 1.80GHz | 4MB | 非対応 | 2,021(サンプル21件) |
Core i5-1145G7EのPassMarkは8,892。当サイトで扱ったThinkEdgeのなかではいちばん高い数値です。4コアで1.50GHz、キャッシュ8MB。ノートPC向けCPU440件の中央値(14,544)は下回ります。
下位のCeleron 6305Eは2コアで2,021。4倍以上の差があります。業務アプリを動かすならCore i5側を選んだほうが無難です。
差はCPUだけではありません。vProはCore i5構成のみ対応、有線LANもCore i5構成は2.5GBASE-T、グラフィックスもIris Xe(Celeronは UHD)、映像出力もDisplayPort(CeleronはHDMI)と、構成ごと変わります。
当サイトのCPUの換算は一般向けのPCを基準にしているため、8,892という数値はそのまま弱点とは読めません。組み込み向けのEシリーズは消費電力を15Wに抑えた型番です。
CPUの具体的な数値は、当サイトの比較表でご確認いただけます。
Thunderbolt 4がある

端子の構成は以下のとおりです。
| 端子 | 数 | 位置 |
| USB-A(USB 3.2 Gen2) | 2 | 前面 |
| USB Type-C(USB 3.2 Gen2・DisplayPort相当出力/外部電源供給対応) | 1 | 前面 |
| USB-A(USB 3.2 Gen2) | 1 | 背面 |
| Thunderbolt 4(DisplayPort相当出力/外部電源供給対応) | 1 | 背面 |
| シリアルポート | 2 | — |
| 有線LAN(RJ-45) | 2 | — |
| DisplayPort(Core i5)/HDMI(Celeron) | 1 | — |
| マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャック | 1 | 前面 |
背面にThunderbolt 4が1つあります。当サイトで扱ったThinkEdgeでThunderboltを持つのはこの機種だけです。
Thunderbolt 4はDisplayPort相当の映像出力と外部電源供給に対応します。前面のUSB Type-C(USB 3.2 Gen2)も同じく映像出力と給電に対応するので、Type-Cで2系統の映像を出せます。
これにDisplayPort(上位構成)またはHDMI(下位構成)を足して、映像は合計3系統。小さい筐体のわりに画面を増やせます。サイネージを3面出す、といった使い方にも対応できます。
USBは前面にType-Aが2つとType-Cが1つ、背面にType-Aが1つとThunderbolt 4が1つ。Type-Aはすべて USB 3.2 Gen2 です。
シリアルポートが2つ、有線LANが2系統。上位構成の有線LANは2.5GBASE-Tに対応します。
無線はインテル Wi-Fi 6 AX201とBluetooth 5.2です。
メモリはオンボードで増設できない

メモリはオンボードで、スロット数は0です。8GBまたは16GBで、上限もその容量になります。
同じThinkEdgeでも、SE50とSE10は2スロットで上限32GB。あとから増やせる点ではあちらが有利です。この機種は買うときに決め切る必要があります。
一方でM.2スロットは3つあり、2つ空いています。2230(無線カード・空き0)、2280(2つ・空き1)、3042(空き1)。SSDを1枚足せますし、3042にはWWANカードが入る余地があります。
拡張ベイはありません。2.5型のストレージを足すことはできない構成です。
ストレージは256GBまたは512GBのM.2 SSD(PCIe NVMe・OPAL2.0対応)です。
TPMはTCG V2.0準拠のチップを積みます。セキュリティキーホールもあります。
OSはWindows 10 IoT Enterprise LTSC

初期導入OSはWindows 10 IoT Enterprise LTSC 64bit(日本語版)です。Windows 11ではありません。
LTSCは機能更新が長期間入らない版なので、同じ構成のまま何年も動かす用途に向きます。ただしWindows 10ベースなので、導入前にサポート期間の確認が要ります。
稼働確認OSにはUbuntu Core 20.04とUbuntu Server 20.04も入っています。Linuxで組む場合もメーカーが確認済みです。
上位構成はインテル AMT と vPro に対応します。IT部門が遠隔で電源操作やBIOS設定までできるので、店舗や工場に何十台も置く運用では効いてきます。下位のCeleron構成は非対応です。
保証は1年間です。同じThinkEdgeでもSE50は3年間なので、ここは差になります。
付属品はフルサイズキーボード(109A 日本語・OADG準拠・USB)と光学ホイールマウスです。
ThinkEdgeの3機種で比べる

当サイトで扱ったThinkEdgeと並べると、以下のようになります。
| 項目 | ThinkEdge SE30(本機) | ThinkEdge SE50 | ThinkEdge SE10 |
| CPU(上位) | Core i5-1145G7E(8,892) | Core i7-8665UE(5,017) | Atom x6425RE(2,817) |
| メモリ | オンボード・上限16GB | 2スロット・上限32GB | 2スロット・上限32GB |
| Thunderbolt 4 | あり | なし | なし |
| vPro | Core i5 構成は対応 | 非対応 | 非対応 |
| 有線LAN | 2系統(Core i5 は2.5GBASE-T) | 6系統 | 2系統(2.5GBASE-T) |
| 本体寸法 | 179×88×51.5mm | 179×182.9×70mm | 179×135×34.5mm |
| 重量 | 約1kg | 約3.21kg | 約1.5kg |
| 保証 | 1年間 | 3年間 | 1年間 |
こちらが上なのはCPU(8,892)、本体の小ささ(奥行き88mm・約1kg)、Thunderbolt 4、そしてvPro対応です。
ThinkEdge SE50が上なのは有線LANの数(6系統)、メモリ上限(32GB)、拡張ベイ(2.5型が1つ空き)、保証(3年間)です。ネットワークを束ねるならあちらになります。
ThinkEdge SE10はCPUがAtomで処理性能はいちばん下ですが、シリアルがRS-232/422/485に対応し、保存温度も-40〜85℃と広くなります。産業用の規格に合わせるならあちらです。
「小さくて、ThinkEdgeのなかでは速くて、遠隔管理もしたい」という条件なら、この機種が合います。
レビューは以上です。
詳細について気になる方はレノボ公式サイトからご確認お願いします。
まとめ

ThinkEdge SE30のレビューをしました。
この機種の特徴は大きく分けて3つです。
- 約179×88×51.5mm・約1kg。ThinkEdgeでいちばん小さい
- Core i5-1145G7E(8,892)はThinkEdgeでいちばん速い
- Thunderbolt 4あり。上位構成はvPro対応
小ささと処理性能を両立したエッジ端末です。約179×88×51.5mm・約1kgで、Core i5-1145G7E(PassMark 8,892)はThinkEdgeのなかでいちばん高い数値。Thunderbolt 4もあり、上位構成はvProに対応します。
弱いのはメモリと保証です。オンボードで上限16GB、あとから増やせません。保証も1年間です。
メモリを増やしたい、有線LANを何系統も使いたい、という条件ならThinkEdge SE50(2スロット・上限32GB・有線LAN 6系統・保証3年間)が候補になります。
今回の記事が少しでもエッジ端末選びの参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。




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