こんにちはマサです。
今回はASUS ProArt PX13(HN7306)・クリエイター向けノートPCのレビューをしていきます。
結論からお伝えすると、
13.3型・約1.39kgの筐体にRyzen AI MAX+ 395を積んだ、コンバーチブル型のクリエイター向けノートPCです。このページで扱うのはメモリ64GB・ストレージ1TBの構成(HN7306EA-AI9641W)です。
CPUは16コア32スレッドで、当サイトの比較表ではノートPC向けの上位に入ります。メモリは64GBのLPDDR5X-8000で、CPUと内蔵GPUが共有するユニファイドメモリです。
画面は360度回転するコンバーチブル。13.3型の3K有機ELで、100% DCI-P3とDelta E<1をうたっています。ASUS Pen 3.0(別売)にも対応します。
いっぽうでASUSはバッテリー容量(Wh)を公表していません。単体のビデオカードも積んでいないので、グラフィックスの数値はミドルクラスにとどまります。
ASUS ProArt PX13(HN7306)の評価
※評価はmasalog運営者の主観です
各項目は1.0〜5.0で評価しています。
| 点数 | 意味 |
| 5.0 | このクラスで最高水準 |
| 4.0 | 十分に満足できる |
| 3.0 | 標準的。価格なりで不足はない |
| 2.0 | 用途によっては足りない |
| 1.0 | おすすめしない |
5項目の内容は以下のとおりです。
| 項目 | 見ているもの |
| 処理性能 | CPU・メモリ・ストレージ。書き出しやビルド、重いデータの扱いやすさ |
| グラフィックス | 搭載GPU。3D・CAD・映像編集・AI処理の速さ |
| コスパ | 絶対的な価格の安さではなく、同じ性能帯の相場と比べて価格が妥当かどうか |
| 携帯性 | 重量・本体サイズ・バッテリー容量 |
| 拡張性・端子 | 端子の種類と数、メモリやSSDの増設可否 |
総合点は5項目の平均ではなく、「この製品を人に薦められるか」という視点で別途付けています。
向いている人
- 持ち歩いて制作する方(13.3型・約1.39kg・最薄部15.8mmです)
- メモリを多く使う作業をする方(64GBをCPUと内蔵GPUで共有します)
- ペンで描き込みたい方(360度回転するコンバーチブルで、ASUS Pen 3.0に対応します)
- 静かな環境で作業したい方(手動モードでの0dB動作をうたっています)
向かない人
- 単体GPUの速さを求める方(内蔵のRadeonグラフィックスです)
- バッテリー容量を確認してから買いたい方(ASUSは公表していません)
- 大きな画面で作業したい方(13.3型です)
- 有線LANが必要な方(RJ45はありません)
ASUS ProArt PX13(HN7306)のスペック評価
各パーツの性能をレーダーチャートにしました。評価の付け方は下のトグルからご確認いただけます。
各項目は10点満点です。主観で付けるのではなく、当サイトのベンチマーク比較表の数値をもとに算出しています。
| 項目 | 基準にしている数値 | 換算のしかた |
| CPU | PassMark(CPU Mark) | ノートPC向けCPU448件の最高値で10.0、中央値で5.0 |
| グラフィックス | PassMark(G3D Mark) | ノートPC向けGPUの最高値で10.0、ミドルクラスで5.0 |
| メモリ | 容量 | 8GB=6.0/16GB=7.5/32GB=9.0/64GB=10.0 |
| ストレージ | 容量と規格 | 256GB=5.0/512GB=7.0/1TB=8.5/2TB=10.0(Gen5は+0.5) |
| ディスプレイ | 解像度・パネル・リフレッシュレート | フルHD/60Hz=5.0を基準に、解像度とHz、有機ELを加点 |
| 携帯性 | 本体の重量 | 0.8kg=10.0/1.2kg=8.0/1.6kg=6.0/2.0kg=4.0 |
CPUとグラフィックスは、以下の比較表の数値をそのまま使っています。
ASUS Storeで売られている構成(Ryzen AI MAX+ 395・64GB・1TB)で評価しています。
ASUSがバッテリー容量(Wh)を公表していないため、いつもの「バッテリー」の軸を「携帯性」に差し替えています。推測で埋めるより、別の軸にするほうが誠実だと考えました。携帯性の7.1は約1.39kgによるものです。
CPUの9.6はRyzen AI MAX+ 395のPassMark 54,837によるもの。ノートPC向けCPU448件の中では最高値(62,157)に近い位置にあります。
グラフィックスの7.1は内蔵GPUのRadeon 8060SのG3D Mark 18,050(videocardbenchmark.net)によるものです。内蔵GPUなので当サイトのGPU比較表には載っていません。ノートPC向けGPUの換算式(最高値28,373/5.0の基準13,000)で計算しました。
ディスプレイの9.0は13.3型 2,880×1,800の有機ELによるもの。ASUSはリフレッシュレートを公表していないので、そのぶんの加点はしていません。
クリエイター向けノートPCのスペック目安
どのくらいのスペックが必要かは、扱うデータと作業内容によって変わります。目安は以下のとおりです。
| CPU | メモリ | GPU | |
| 写真編集・資料作成が中心 | Intel Core Ultra 5〜7 AMD Ryzen AI 7 | 16GB〜32GB | CPU内蔵 RTX 5050以上 |
| フルHD〜4Kの動画編集をする | Intel Core Ultra 7〜9 AMD Ryzen AI 9 | 32GB | RTX 5060以上 |
| 3D・モーショングラフィックスをする | Intel Core Ultra 9 AMD Ryzen AI 9 HX | 32GB〜64GB | RTX 5070以上 |
| 8K編集・生成AI・大規模な3Dを扱う | Intel Core Ultra 9 HX AMD Ryzen AI Max+ | 64GB以上 | RTX 5080以上 CPU内蔵の大容量メモリ機 |
この構成は表の「フルHD〜4Kの動画編集をする」と「3D・モーショングラフィックスをする」の中間に当てはまります。CPUの処理性能とメモリ容量は上の行に届いていますが、グラフィックスは内蔵GPUなので、RTX 5070以上を積む機種には及びません。
ASUS ProArt PX13(HN7306)のスペック
主なスペックは以下のとおりです。購入時に選択できる項目には「※選択可能」と記載しています。
| 項目 | 内容 |
| 筐体 | クリエイター向けノートPC(ナノブラック)/360度回転のコンバーチブル |
| モデル番号 | HN7306EA-AI9641W |
| OS | Windows 11 Home 64ビット |
| CPU | AMD Ryzen AI MAX+ 395(16コア32スレッド/3.0GHz・最大5.1GHz/80MBキャッシュ) |
| AI機能 | Ryzen AI(NPU 最大50 TOPS/プロセッサ全体で最大80 TOPS) |
| グラフィックス | AMD Radeon グラフィックス(CPU内蔵) ※ASUSの表記は「Radeon グラフィックス」です。Ryzen AI MAX+ 395の内蔵GPUはRadeon 8060Sにあたります |
| ディスプレイ | 13.3型 有機EL(2,880×1,800)グレア・タッチパネル対応 100% DCI-P3/Delta E<1/DisplayHDR True Black 500 ※リフレッシュレートの記載はありません |
| メモリ | 64GB LPDDR5X-8000(ユニファイドメモリ) |
| ストレージ | 1TB(PCI Express 4.0 x4接続 NVMe/M.2) |
| 入出力 | USB4(Type-C/Power Delivery対応)×2 USB3.2 Gen2(Type-A)×1 HDMI×1 microSDカードスロット×1 ASUS XG Mobile(GC34)対応 |
| キーボード | 82キー日本語キーボード(イルミネート・JIS配列)/マルチタッチ・タッチパッド |
| ペン | ASUS Pen 3.0対応(別売) |
| Webカメラ | 207万画素 赤外線(IR)カメラ(Windows Hello対応) |
| サウンド | Harman Kardon認証スピーカー/3マイクアレイ/Dolby Atmos |
| 無線 | Wi-Fi 7(802.11be)/Bluetooth 5.4 |
| バッテリー | ※ASUSは容量(Wh)を公表していません |
| 消費電力 | 最大約200W |
| 冷却 | トライファン+リキッドメタル/ダストフィルター/0dBアンビエントクーリング |
| 堅牢性 | 米国軍用規格(MIL-STD-810H)のテストに準拠 |
| サイズ | 298.2×209.9×15.8〜17.7mm |
| 重量 | 約1.39kg |
CPUはRyzen AI MAX+ 395。16コア32スレッド
| CPU | コア数 | スレッド数 | クロック(最大) | NPU | PassMark |
| Ryzen AI MAX+ 395(この構成) | 16コア | 32スレッド | 5.1GHz | 最大50 TOPS | 54,837 |
| Ryzen AI 9 HX 370(仕様表に記載) | 12コア | 24スレッド | 5.1GHz | 最大50 TOPS | 34,944 |
CPUはRyzen AI MAX+ 395。16コア32スレッドで、最大5.1GHzまで上がります。キャッシュは80MBです。
PassMarkは54,837。ノートPC向けCPU448件の中で最高値(62,157)に迫る数値です。13.3型の筐体にこのクラスのCPUが入るのは、当サイトで扱ってきた機種の中でも多くありません。ASUSはTDPを最大85Wと案内しています。
NPUは最大50 TOPS、プロセッサ全体では最大80 TOPS。Copilot+ PCの要件(40 TOPS)を超えています。StoryCubeとMuseTreeというASUS独自のAIアプリも付きます。
ASUSの仕様表には、Ryzen AI 9 HX 370とRTX 4070/4060を組み合わせた構成も載っています。ただしASUS Storeで売られているのはこの1構成だけです。
CPUの具体的な数値は、当サイトの比較表でご確認いただけます。
グラフィックスは内蔵。メモリは64GBを共有
| GPU | 種別 | PassMark(G3D Mark) |
| Radeon 8060S(この構成) | CPU内蔵 | 18,050 |
| GeForce RTX 5060 Laptop GPU(参考) | 単体GPU | 16,758 |
| GeForce RTX 5070 Laptop GPU(参考) | 単体GPU | 19,118 |
単体のビデオカードは積んでいません。グラフィックスはCPU内蔵のRadeonです。ASUSの表記は「Radeon グラフィックス」ですが、Ryzen AI MAX+ 395の内蔵GPUはRadeon 8060Sにあたります。
videocardbenchmark.netのG3D Markは18,050。単体GPUでいうとRTX 5060 Laptop GPU(16,758)より少し上、RTX 5070 Laptop GPU(19,118)より少し下という位置です。内蔵GPUとしては高い部類ですが、RTX 5080やRTX 5090を積む機種とは差があります。
メモリは64GBのLPDDR5X-8000で、CPUと内蔵GPUが共有します。ASUSの資料では、グラフィックス用に割り当てられる容量は最大48GBとされています。ビデオメモリの容量で止まりやすい処理では、この点が効いてきます。
GPUの具体的な数値は、当サイトの比較表でご確認いただけます。
ディスプレイは13.3型の3K有機EL
ディスプレイは13.3型の有機ELで、解像度は2,880×1,800。グレア仕上げのタッチパネルです。
ASUSは100% DCI-P3の色域、Delta E<1の色精度、DisplayHDR True Black 500を挙げています。工場出荷時にキャリブレーションされているとのことです。
リフレッシュレートの記載は仕様表にも製品ページにもありません。当サイトの換算では、解像度とパネルのぶんだけを見て9.0としています。
画面は360度回転します。ノートPCとしてもタブレットとしても使え、ASUS Pen 3.0(別売)で描き込めます。
冷却はトライファンとリキッドメタル
冷却はファン3基とリキッドメタル(液体金属)の熱伝導材という構成です。ASUSはこれを「アンビエントクーリング」と呼んでいて、手動モードでは0dB(ファンが止まる状態)になると案内しています。
吸気口にはダストフィルターが入っていて、内部にホコリが溜まりにくい作りだとしています。
バッテリーの容量(Wh)は公表されていません。仕様表にあるのは「消費電力 最大約200W」という記載だけです。駆動時間を重視するなら、購入前に販売店へ確認するのが確実です。
本体は米国軍用規格(MIL-STD-810H)のテストに準拠しています。
端子はUSB4が2つ。microSDはUHS-II
端子の構成は以下のとおりです。
| 端子 | 数 |
| USB4(Type-C・Power Delivery対応) | 2 |
| USB3.2 Gen2(Type-A) | 1 |
| HDMI | 1 |
| microSDカードスロット | 1 |
| 有線LAN(RJ45) | なし |
USB4のType-Cが2つで、どちらもPower Deliveryに対応します。Type-Aが1つとHDMI、microSDカードスロットもあります。ASUSの製品ページでは、USB4が40Gbps、HDMIが2.1、microSDがUHS-II(312MB/s)と案内されています。
有線LAN(RJ45)はありません。無線はWi-Fi 7とBluetooth 5.4です。外付けGPUボックスのASUS XG Mobile(GC34)にも対応します。
製品ページの端子図には、3.5mmのヘッドホンジャックと電源端子も示されています。スピーカーはHarman Kardon認証で、マイクは3つのアレイ構成です。
約1.39kgのコンバーチブル
本体は298.2×209.9×15.8〜17.7mm、重量は約1.39kg。13.3型としては標準的な重さですが、16コアのCPUを積んでいることを考えると軽い部類です。
天板はナノブラック仕上げで、指紋や汚れが付きにくい加工がされています。ヒンジにはカメラのデザインを意識した縦縞が入っています。
ASUSの仕様表に載っている構成は以下の3つです。
| ASUSの構成 | CPU | メモリ/ストレージ | グラフィックス |
| HN7306EA-AI9641W(この記事の構成) | Ryzen AI MAX+ 395 | 64GB/1TB | CPU内蔵(Radeon) |
| HN7306WI(仕様表に記載) | Ryzen AI 9 HX 370 | 32GB/1TB | RTX 4070 Laptop GPU |
| HN7306WV(仕様表に記載) | Ryzen AI 9 HX 370 | 32GB/1TB | RTX 4060 Laptop GPU |
ASUS Storeで扱っているのは、いちばん上のRyzen AI MAX+ 395の構成だけです。
レビューは以上です。
詳細について気になる方はASUS公式サイトからご確認お願いします。
まとめ
ASUS ProArt PX13(HN7306)のレビューをしました。
この機種の特徴は大きく分けて3つです。
- 16コア32スレッドのRyzen AI MAX+ 395(PassMark 54,837)
- 64GBのLPDDR5X-8000をCPUと内蔵GPUで共有
- 13.3型の3K有機ELと360度回転するコンバーチブル筐体
13.3型・約1.39kgという大きさに、ノートPC向けでも上位に入るCPUと64GBのメモリを収めた機種です。持ち歩いて制作する人に向いた構成だと思います。
注意したいのは、単体のビデオカードを積んでいないこと、バッテリー容量が公表されていないこと、そして画面が13.3型と小さいことです。書き出しの速さを最優先するなら、単体GPUを積む16型クラスの機種と比べてから決めるのがおすすめです。
今回の記事が少しでもノートPC選びの参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。




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