こんにちはマサです。
今回はASUS ProArt P16(H7606)・クリエイター向けノートPCのレビューをしていきます。
結論からお伝えすると、
16型の4K有機ELを積んだクリエイター向けノートPCです。このページで扱うのはRyzen AI 9 HX 370とRTX 5070 Ti Laptop GPUの構成(H7606WR-AI9642R5070TIW)です。
メモリは64GB、ストレージは2TB。バッテリーは90Whで、重量は1.95kgです。
ディスプレイは3,840×2,400の有機EL。120Hzの可変リフレッシュレートに対応し、HDRのピーク輝度は最大1,600nit、色域は100% DCI-P3、工場出荷時のキャリブレーションでDelta E<1をうたっています。
いっぽうで重量は1.95kg、ACアダプターは240W。持ち歩きを中心に考える機種ではありません。
ASUS ProArt P16(H7606)の評価
※評価はmasalog運営者の主観です
各項目は1.0〜5.0で評価しています。
| 点数 | 意味 |
| 5.0 | このクラスで最高水準 |
| 4.0 | 十分に満足できる |
| 3.0 | 標準的。価格なりで不足はない |
| 2.0 | 用途によっては足りない |
| 1.0 | おすすめしない |
5項目の内容は以下のとおりです。
| 項目 | 見ているもの |
| 処理性能 | CPU・メモリ・ストレージ。書き出しやビルド、重いデータの扱いやすさ |
| グラフィックス | 搭載GPU。3D・CAD・映像編集・AI処理の速さ |
| コスパ | 絶対的な価格の安さではなく、同じ性能帯の相場と比べて価格が妥当かどうか |
| 携帯性 | 重量・本体サイズ・バッテリー容量 |
| 拡張性・端子 | 端子の種類と数、メモリやSSDの増設可否 |
総合点は5項目の平均ではなく、「この製品を人に薦められるか」という視点で別途付けています。
向いている人
- 色を追い込む作業をする方(100% DCI-P3・Delta E<1・工場出荷時キャリブレーションです)
- 4K以上の動画編集や3Dレンダリングをする方(RTX 5070 Ti Laptop GPUと64GBのメモリです)
- 大きなプロジェクトを持ち歩く方(ストレージは2TBです)
- タッチ操作やダイヤル操作を使いたい方(タッチパネルとASUS DialPadに対応します)
向かない人
- 軽さを最優先する方(1.95kgで、ACアダプターは240Wです)
- 長時間バッテリーだけで作業する方(90Whですが、消費電力の大きい構成です)
- 有線LANが必要な方(RJ45はありません)
- あとからメモリを増やしたい方(仕様表に最大容量や増設の記載がありません)
ASUS ProArt P16(H7606)のスペック評価
各パーツの性能をレーダーチャートにしました。評価の付け方は下のトグルからご確認いただけます。
各項目は10点満点です。主観で付けるのではなく、当サイトのベンチマーク比較表の数値をもとに算出しています。
| 項目 | 基準にしている数値 | 換算のしかた |
| CPU | PassMark(CPU Mark) | ノートPC向けCPU448件の最高値で10.0、中央値で5.0 |
| グラフィックス | PassMark(G3D Mark) | ノートPC向けGPUの最高値で10.0、ミドルクラスで5.0 |
| メモリ | 容量 | 8GB=6.0/16GB=7.5/32GB=9.0/64GB=10.0 |
| ストレージ | 容量と規格 | 256GB=5.0/512GB=7.0/1TB=8.5/2TB=10.0(Gen5は+0.5) |
| ディスプレイ | 解像度・パネル・リフレッシュレート | フルHD/60Hz=5.0を基準に、解像度とHz、有機ELを加点 |
| バッテリー | バッテリー容量(Whr) | 50Whr=5.0/80Whr=8.0/100Whr=10.0 |
CPUとグラフィックスは、以下の比較表の数値をそのまま使っています。
ASUS Storeの既定の構成(Ryzen AI 9 HX 370・RTX 5070 Ti・64GB・2TB)で評価しています。
CPUの8.0はRyzen AI 9 HX 370のPassMark 34,944によるもの。ノートPC向けCPU448件の中央値(14,714)の2.4倍です。
グラフィックスの8.5はRTX 5070 Ti Laptop GPU(22,470)によるものです。ASUSはこの構成のGPUを最大115Wで動かすと案内しています。
ディスプレイの10.0は16.0型 3,840×2,400の有機EL・120Hzによるものです。当サイトの換算では上限にあたります。
バッテリーの9.0は90Whによるもの。メモリの10.0は64GB、ストレージの10.0は2TBによるものです。
クリエイター向けノートPCのスペック目安
どのくらいのスペックが必要かは、扱うデータと作業内容によって変わります。目安は以下のとおりです。
| CPU | メモリ | GPU | |
| 写真編集・資料作成が中心 | Intel Core Ultra 5〜7 AMD Ryzen AI 7 | 16GB〜32GB | CPU内蔵 RTX 5050以上 |
| フルHD〜4Kの動画編集をする | Intel Core Ultra 7〜9 AMD Ryzen AI 9 | 32GB | RTX 5060以上 |
| 3D・モーショングラフィックスをする | Intel Core Ultra 9 AMD Ryzen AI 9 HX | 32GB〜64GB | RTX 5070以上 |
| 8K編集・生成AI・大規模な3Dを扱う | Intel Core Ultra 9 HX AMD Ryzen AI Max+ | 64GB以上 | RTX 5080以上 CPU内蔵の大容量メモリ機 |
この構成は表の「3D・モーショングラフィックスをする」と「8K編集・生成AI・大規模な3Dを扱う」の中間に当てはまります。メモリ64GBとRTX 5070 Tiという組み合わせだからです。上位の構成ではRTX 5080やRTX 5090、ストレージ4TBまで選べます。
ASUS ProArt P16(H7606)のスペック
主なスペックは以下のとおりです。購入時に選択できる項目には「※選択可能」と記載しています。
| 項目 | 内容 |
| 筐体 | クリエイター向けノートPC(ナノブラック) |
| モデル番号 | H7606WR-AI9642R5070TIW |
| OS | Windows 11 Home 64ビット |
| CPU | AMD Ryzen AI 9 HX 370(12コア24スレッド) |
| AI機能 | Ryzen AI(NPU 最大50 TOPS/プロセッサ全体で最大80 TOPS) |
| グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 5070 Ti Laptop GPU(GDDR7 12GB) 最大115W/NVIDIA Optimus対応 |
| ディスプレイ | 16.0型 有機EL(3,840×2,400)タッチパネル対応 120Hz/可変リフレッシュレート対応 HDRピーク輝度 最大1,600nit/100% DCI-P3/Delta E<1/反射防止加工 |
| メモリ | 64GB ※仕様表に最大容量・増設可否の記載はありません |
| ストレージ | 2TB(PCI Express 4.0 x4接続 NVMe/M.2) |
| 入出力 | USB4(Type-C)×1 USB3.2 Gen2(Type-C)×1 USB3.2 Gen2(Type-A)×2 HDMI×1 SDカードスロット×1 |
| キーボード | 82キー日本語キーボード(イルミネート・JIS配列)/マルチタッチ・タッチパッド |
| Webカメラ | 207万画素 赤外線(IR)カメラ(Windows Hello対応) |
| 無線 | Wi-Fi 7(802.11be)/Bluetooth 5.4 |
| バッテリー | リチウムポリマー(4セル/90Wh) |
| ACアダプター | 240W |
| サイズ | 354.9×246.9×14.9〜18.3mm |
| 重量 | 1.95kg |
CPUはRyzen AI 9 HX 370。NPUは最大50 TOPS
| CPU | コア数 | スレッド数 | クロック(最大) | NPU | PassMark |
| Ryzen AI 9 HX 370(全構成共通) | 12コア | 24スレッド | 5.1GHz | 最大50 TOPS | 34,944 |
CPUはRyzen AI 9 HX 370。12コア24スレッドで、最大5.1GHzまで上がります。5つある構成すべてで共通です。
PassMarkは34,944。ノートPC向けCPU448件の中央値(14,714)の2.4倍で、最高値(62,157)には届きません。ASUSはこのCPUを最大70Wで動かすと案内しています。
NPUは最大50 TOPS、プロセッサ全体では最大80 TOPSです。Copilot+ PCの要件(40 TOPS)を超えているので、Windowsのオンデバイス処理やAdobe Premiere Proの文字起こしといった作業が手元で動きます。StoryCube(素材の整理)とMuseTree(アイデア出し)というASUS独自のアプリも付きます。
CPUの具体的な数値は、当サイトの比較表でご確認いただけます。
GPUはRTX 5070 Ti Laptop GPU(最大115W)
| GPU | ビデオメモリ | PassMark(G3D Mark) |
| RTX 5070 Ti Laptop GPU(この構成) | GDDR7 12GB | 22,470 |
| RTX 5090 Laptop GPU(上位構成) | GDDR7 24GB | 28,373 |
| RTX 5080 Laptop GPU(上位構成) | GDDR7 16GB | 26,281 |
| RTX 5070 Laptop GPU(下位構成) | GDDR7 8GB | 19,118 |
| RTX 5060 Laptop GPU(下位構成) | GDDR7 8GB | 16,758 |
グラフィックスはGeForce RTX 5070 Ti Laptop GPUで、ビデオメモリはGDDR7の12GB。当サイトの比較表では22,470で、ノートPC向けGPUの中では上から数えたほうが早い位置にあります。
ASUSはこの構成のGPUを最大115Wで動かすと案内しています。当サイトで扱ったROG Strix G18(G814)とROG Zephyrus G14(GU405)も、RTX 5070 Laptop GPUを最大115Wで動かしていました。16型の薄い筐体としては一般的な枠です。
NVIDIA Studio認定で、Optimus Technologyに対応します。ASUSはサーマルデザイン全体で最大135Wまで扱えると案内しています。
上位の構成ではRTX 5080(26,281)とRTX 5090(28,373)が選べます。RTX 5090 Laptop GPUは当サイトの比較表でノートPC向けの最高値です。この構成のRTX 5070 Tiとは、数値で2割ほどの差があります。
GPUの具体的な数値は、当サイトの比較表でご確認いただけます。
ディスプレイは16型4K有機EL。120Hzで最大1,600nit
ディスプレイは16.0型の有機ELで、解像度は3,840×2,400。タッチパネルに対応します。
ASUSはこのパネルを「ASUS Lumina Pro OLED」と呼んでいて、120Hzの可変リフレッシュレート、HDRのピーク輝度 最大1,600nit、100% DCI-P3、工場出荷時のキャリブレーションによるDelta E<1、反射防止加工を挙げています。反射防止加工については映り込みを最大65%抑えるとしています。
当サイトの換算ではこのディスプレイが上限の10.0です。フルHD・60Hzの液晶を5.0としているので、解像度・パネル・リフレッシュレートのすべてで上の区分に入ります。
画面の縦横比は16:10。ピクセル密度は283ppiです。
冷却とバッテリー。ACアダプターは240W
バッテリーは4セル90Wh。当サイトの換算では9.0で、100Whを10.0としています。ACアダプターは240Wです。
ASUSは冷却について、独自のサーマルデザインで最大135Wまで扱えると案内しています。
本体は米国軍用規格(MIL-STD-810H)のテストをクリアしています。落下・高度・高温・低温・振動といった条件での試験です。
端子はUSB4とHDMI、SDカード
端子の構成は以下のとおりです。
| 端子 | 数 |
| USB4(Type-C) | 1 |
| USB3.2 Gen2(Type-C) | 1 |
| USB3.2 Gen2(Type-A) | 2 |
| HDMI | 1 |
| SDカードスロット | 1 |
| 有線LAN(RJ45) | なし |
USB4のType-Cが1つ、USB3.2 Gen2のType-Cが1つ、Type-Aが2つ。HDMIとフルサイズのSDカードスロットもあります。ストアの説明ではUSB4が40Gbps、HDMIが2.1、SDカードがSD Express対応とされています。
有線LAN(RJ45)はありません。固定回線につなぐ場合は変換アダプターが要ります。無線はWi-Fi 7とBluetooth 5.4です。
タッチパッドにはASUS DialPadが組み込まれていて、Adobeのアプリなどでダイヤル操作ができます。
1.95kgの筐体と5つの構成
本体は354.9×246.9×14.9〜18.3mm、重量は1.95kg。16型としては標準的ですが、240WのACアダプターと合わせると持ち歩きの負担は小さくありません。
天板はナノブラック仕上げで、指紋が付きにくい加工がされています。
ASUS Storeに並んでいる構成は以下の5つです。
| ASUS Storeの構成 | メモリ | ストレージ |
| RTX 5090 Laptop GPU | 64GB | 4TB |
| RTX 5080 Laptop GPU | 64GB | 2TB |
| RTX 5070 Ti Laptop GPU | 64GB | 2TB(この記事の構成) |
| RTX 5070 Laptop GPU | 64GB | 2TB |
| RTX 5060 Laptop GPU | 32GB | 1TB |
レビューは以上です。
詳細について気になる方はASUS公式サイトからご確認お願いします。
まとめ
ASUS ProArt P16(H7606)のレビューをしました。
この機種の特徴は大きく分けて3つです。
- 16型 3,840×2,400の有機EL(120Hz・最大1,600nit・Delta E<1)
- Ryzen AI 9 HX 370とRTX 5070 Ti Laptop GPU(最大115W)
- メモリ64GB・ストレージ2TB・バッテリー90Wh
色の正確さと処理性能の両方を求めるクリエイター向けのノートPCです。16型4Kの有機ELに64GBのメモリ、2TBのストレージという構成は、4K以上の映像編集や3Dの制作を前提にした組み合わせです。
注意したいのは、1.95kgという重さと240WのACアダプター、有線LANが無いこと、そして仕様表にメモリの最大容量や増設可否の記載が無いことです。持ち歩きを中心に考えるなら、同じProArtでも13型や14型のモデルを見てから決めるのがおすすめです。
今回の記事が少しでもノートPC選びの参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。




コメント