こんにちはマサです。
今回はThinkCentre M75s Small Gen 5(AMD)・ビジネス向けデスクトップPCのレビューをしていきます。
結論からお伝えすると、
ThinkCentreのスモール筐体(SFF)で、Ryzen PRO 8000Gシリーズを積む機種です。幅92.5mmで約5.3kgです。
Wi-Fi 6EとBluetooth 5.2を標準で積みます。当サイトで扱ったThinkCentreのSFFで無線が標準なのは、この機種とneo 50s Small Gen 5の2機種だけです。
映像出力はDisplayPort 2つとHDMI 1つで、外部モニターを3台つなげます。
ただし背面のUSBは4つすべてUSB 2.0です。
ThinkCentre M75s Small Gen 5(AMD)の評価

※評価はmasalog運営者の主観です
各項目は1.0〜5.0で評価しています。
| 点数 | 意味 |
| 5.0 | このクラスで最高水準 |
| 4.0 | 十分に満足できる |
| 3.0 | 標準的。価格なりで不足はない |
| 2.0 | 用途によっては足りない |
| 1.0 | おすすめしない |
5項目の内容は以下のとおりです。
| 項目 | 見ているもの |
| 処理性能 | CPU・メモリ・ストレージ。事務作業や制作の快適さ |
| コスパ | 絶対的な価格の安さではなく、同じ性能帯の相場と比べて価格が妥当かどうか |
| 拡張性・端子 | 端子の種類と数、メモリやSSDの増設可否 |
| 設置性 | 本体のサイズと重量、置き場所の自由度 |
| デザイン・質感 | 外観、筐体の素材、仕上げ |
総合点は5項目の平均ではなく、「この製品を人に薦められるか」という視点で別途付けています。
向いている人
- 無線を標準で使いたい方(Wi-Fi 6E/Bluetooth 5.2を搭載します)
- 外部モニターを3台つなぎたい方(DisplayPort 2つとHDMI)
- CDやDVD、SDカードを使う方(光学ドライブとカードリーダー付き)
- 構成の幅から選びたい方(CPUが3種類あります)
向かない人
- 背面で高速なUSBを使いたい方(4つすべてUSB 2.0です)
- Copilot+ PCの機能を使いたい方(NPUは上位の8700Gでも最大16TOPSです)
- メモリを128GBにしたい方(2スロットで上限64GBです)
- 長い保証が欲しい方(1年間です。Gen 6は3年間)
ThinkCentre M75s Small Gen 5(AMD)のスペック評価
各パーツの性能をレーダーチャートにしました。評価の付け方は下のトグルからご確認いただけます。
各項目は10点満点です。主観で付けるのではなく、当サイトのベンチマーク比較表の数値をもとに算出しています。
| 項目 | 基準にしている数値 | 換算のしかた |
| CPU | PassMark(CPU Mark) | デスクトップPC向けCPU254件の最高値で10.0、中央値で5.0 |
| メモリ | 容量 | 8GB=5.0/16GB=7.0/32GB=9.0/64GB=10.0 |
| ストレージ | 容量と規格 | 256GB=5.0/512GB=7.0/1TB=8.5/2TB=10.0 |
| 映像出力 | 同時に出せる画面数 | 1画面=4.0/2画面=6.0/3画面=8.0/4画面=10.0 |
| 電源 | 電源ユニットの定格W数 | 500W=5.0/750W=7.5/1000W=10.0 |
| 設置性 | 本体の重量 | 5kg=10.0/8kg=7.0/10kg=5.0 |
CPUとグラフィックスは、以下の比較表の数値をそのまま使っています。
仕様書(2026年6月16日・製品番号 12TCS03H00)に載っている上位構成で評価したものです。このチャートには「ディスプレイ」と「バッテリー」の軸がありません。画面の付かないデスクトップだからです。グラフィックスの軸も外しています。CPU内蔵グラフィックスは比較表に載っていないため、換算すると0.0になってしまい、実態を表さないからです。ビジネス向けの機種なので、評価軸も仕事で効くところに寄せています。
CPUの6.7は8コア16スレッドのRyzen 7 PRO 8700Gによるもの。PassMarkは31,066で、デスクトップPC向けCPU254件の中央値(19,715)を大きく上回ります。
メモリの7.0は16GB(16GB×1)によるもの。DDR5 UDIMMで、2スロットのうち1つが空いています。上限は64GBです。
ストレージの7.0は512GBによるもの。M.2 2280スロットが2つあり、1つ空いています。
映像出力の8.0はDisplayPort 2つとHDMI 1つの3系統によるものです。
電源の2.6は内蔵260Wによるもの。設置性の9.7は約5.3kg(最大構成時)によるものです。
NPUは上位のRyzen 7 PRO 8700Gでも最大16TOPSで、Copilot+ PCの条件(40TOPS以上)には届きません。そのためNPUの軸は入れていません。
デスクトップPCのスペック目安
どのくらいのスペックが必要かは、使い方によって変わります。目安は以下のとおりです。
| CPU | メモリ | ストレージ | |
| Web・動画視聴・文書作成が中心 | Intel Core 5/Core Ultra 5 AMD Ryzen 5 | 16GB | 512GB以上 |
| 表計算や資料作成が多い | Intel Core Ultra 5〜7 AMD Ryzen 7 | 16GB〜32GB | 512GB以上 |
| 写真編集・軽い動画編集をする | Intel Core Ultra 7 AMD Ryzen 7 | 32GB | 1TB以上 |
| 3Dやゲームもする | Intel Core Ultra 7以上 | 32GB以上 | 1TB以上+独立GPU |
この機種は表の上から3行目まで対応できます。4行目は独立GPUが前提になりますが、PCI Express x16が空いているのであとから足せます(電源は260Wです)。
ThinkCentre M75s Small Gen 5(AMD)のスペック
主なスペックは以下のとおりです。購入時に選択できる項目には「※選択可能」と記載しています。
| 項目 | 内容 |
| 筐体 | SFF(スモール) |
| OS | Windows 11 Pro 64bit(日本語版) 稼働確認:Windows 11 Home/Pro、Windows 11 IoT Enterprise LTSC、Windows 10 Pro、Ubuntu LTS 22.04 |
| CPU | AMD Ryzen 7 PRO 8700G プロセッサー(8コア・4.20GHz・キャッシュ16MB)NPU 最大16TOPS AMD Ryzen 5 PRO 8500G プロセッサー(6コア・3.50GHz・キャッシュ16MB)NPUなし AMD Ryzen 3 PRO 8300G プロセッサー(4コア・3.40GHz・キャッシュ8MB)NPUなし |
| チップセット | AMD Pro 665 チップセット リモート管理機能:DASH(インテルAMT・vProは非対応) |
| メモリ | 8GB(8GB×1)/16GB(16GB×1)DDR5 SDRAM UDIMM ※構成により異なります 最大64GB/2スロット(空き1) |
| ストレージ | 256GB/512GB SSD(シリアルATA/M.2・OPAL2.0対応) ※構成により異なります |
| 光学ドライブ | Ultra Slim DVDスーパーマルチ ドライブ(5.25型・9.0mm・固定式) |
| メディアカードリーダー | 3-in-1 メディアカードリーダー |
| グラフィックス | AMD Radeon 780M グラフィックス(Ryzen 7 PRO 8700G) AMD Radeon 740M グラフィックス(Ryzen 5 PRO 8500G/Ryzen 3 PRO 8300G) DisplayPort 4096×2304ドット/HDMI 4096×2160ドット(アナログ出力なし) |
| 拡張スロット | PCI Express x16:1(空き1)Gen3.0 ハーフレングス・ロープロファイル PCI Express x1:1(空き1)Gen3.0 M.2 2230:1(空き0)/M.2 2280:2(空き1) |
| 拡張ベイ | 3.5型:1(空き1) 5.25型:1(空き0・光学ドライブ搭載済み) |
| セキュリティ | TPM(TCG V2.0準拠)、パワーオンパスワード、ハードディスクパスワード、スーパーバイザーパスワード、ケーブルロックスロット |
| 無線 | AMD RZ616 Wi-Fi 6E(a/b/g/n/ac/ax) Bluetooth 5.2 |
| 有線LAN | 10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T(Wake on LAN対応) |
| 付属品 | フルサイズ キーボード(109A 日本語・OADG準拠・USB)、光学ホイール・マウス(USB) フロアスタンド、エアディフレクター、電源コード(1.8m) |
| 本体寸法 | 約 92.5 × 297.7 × 339.5mm(幅×奥行×高さ) |
| 重量 | 約5.3kg(最大構成時) |
| 電源 | 内蔵電源ユニット 260W/AC 100-240V(50/60Hz)【80PLUS・効率90%】 最大消費電力 260W |
| 保証 | 1年間・翌営業日オンサイト修理 |
CPUが3種類から選べる
この機種はCPUの選択肢が3つあります。仕様書に載っている構成は以下のとおりです。
| CPU | コア数 | クロック | グラフィックス | NPU | PassMark |
| Ryzen 7 PRO 8700G | 8コア16スレッド | 4.20GHz | Radeon 780M | 最大16TOPS | 31,066 |
| Ryzen 5 PRO 8500G | 6コア12スレッド | 3.50GHz | Radeon 740M | なし | 21,753 |
| Ryzen 3 PRO 8300G | 4コア8スレッド | 3.40GHz | Radeon 740M | なし | 13,368 |
上位のRyzen 7 PRO 8700GはPassMark 31,066。デスクトップPC向けCPU254件の中央値(19,715)を大きく上回ります。クロックも4.20GHzと高く、1つの処理を速く回す使い方にも向きます。
Ryzen 5 PRO 8500Gは21,753で、こちらも中央値を上回ります。6コア12スレッドです。
Ryzen 3 PRO 8300Gは13,368で、中央値を下回ります。4コア8スレッドなので、Webと文書作成が中心の使い方向けです。
NPUは上位の8700Gだけに載り、最大16TOPSです。Copilot+ PCの条件(40TOPS以上)には届きません。AI機能が目的なら、新しいGen 6(最大50TOPS)が候補になります。
リモート管理はDASHに対応します。インテルのvProやAMTには対応しません。
CPUの具体的な数値は、当サイトの比較表でご確認いただけます。
無線を標準で積む

この機種はAMD RZ616のWi-Fi 6EとBluetooth 5.2を標準で搭載します。
当サイトで扱ったThinkCentreのSFF(M70s/M75s Gen 5・Gen 6/M90s/neo 30s・50s・55s)のうち、無線が標準で載るのはこの機種とneo 50s Small Gen 5の2つだけです。ほかはすべてカスタマイズでの追加になります。
Wi-Fi 6Eなので6GHz帯も使えます。有線を引きにくい場所に置く場合は、この違いがそのまま効きます。
有線LANは1000BASE-Tで、Wake on LANに対応します。
その代わり、M.2 2230スロットは無線LANカードで埋まっています(空き0)。ほかのSFFは同じスロットが空いているので、拡張の数字では見劣りします。
新しいGen 6は無線が標準から外れているので、ここは前の世代のほうが上です。
背面のUSBがすべて2.0

端子の構成は以下のとおりです。
| 端子 | 数 | 位置 |
| USB-A(USB 3.2 Gen1) | 4 | 前面 |
| USB Type-C(USB 3.2 Gen1・最大15W給電) | 1 | 前面 |
| USB 2.0(Type-A) | 4 | 背面 |
| DisplayPort | 2 | 背面 |
| HDMI | 1 | 背面 |
| 有線LAN(RJ-45) | 1 | 背面 |
| マイク入力 | 1 | 前面 |
| マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャック | 1 | 前面 |
| ライン出力 | 1 | 背面 |
| VGA | なし | — |
背面のUSB-A 4つは、すべてUSB 2.0です。USB 3.2のポートが1つもありません。外付けSSDを背面に常設すると、速度はまったく出ません。
高速で使えるのは前面のUSB 3.2 Gen1が4つとType-Cが1つだけです。差し替えの多い機器も常設する機器も、前面で足りる範囲に収める必要があります。
ここはこの機種のいちばん分かりやすい弱点です。新しいGen 6は背面にGen1が2つ、Intel版のM70s Small Gen 6は背面4つすべてGen1なので、どちらも上です。
映像出力はDisplayPortが2つとHDMIが1つ。外部モニターを3台つなげます。DisplayPortは4096×2304ドット、HDMIは4096×2160ドットまでです。
前面にはマイク入力とコンボジャックの両方があります。VGAはありません。
拡張性

PCI Expressは x16 が1つ(Gen3.0)、x1 が1つ(Gen3.0)あり、どちらも空いています。グラフィックボードやキャプチャーボードを足せます。
ただし電源が260Wなので、補助電源の要らないカードに限られます。また世代がGen3.0なので、新しいカードを挿しても帯域は頭打ちになります。
M.2 2280スロットは2つあり、1つ空いています。SSDを1枚増設できます。
ストレージの規格に注意が要ります。仕様書は「シリアルATA/M.2」と書いており、PCIe NVMeとは明記していません。同じ筐体でも新しいGen 6は「PCIe NVMe/M.2」と書かれているので、ここは世代差と見られます。速度を重視するなら確認が要ります。
3.5型ベイも1つ空いているので、大容量のHDDを足せます。
メモリは2スロットで上限64GBです。16GB×1で出荷されるので、同容量を足して32GBにも、2枚とも入れ替えて64GBにもできます。
設置と付属品

本体寸法は約 92.5 × 297.7 × 339.5mm(幅×奥行×高さ)、重量は約5.3kg(最大構成時)です。
幅9cm強なので、机の下や横に縦置きで収まります。フロアスタンドが付属します。
電源は内蔵の260Wで、80PLUS認証・効率90%とされています。エアディフレクターも同梱です。
Ultra Slim DVDスーパーマルチ ドライブと3-in-1 メディアカードリーダーを標準で積みます。CDやDVD、SDカードを扱う業務なら外付け機器が要りません。
キーボードとマウスは付属します。フルサイズのキーボード(109A 日本語・OADG準拠・USB)と光学ホイール・マウスです。
保証は1年間で、国内は翌営業日オンサイト修理です。保守活動の終了予定日は2032年7月31日とされています。
兄弟機と比べる

新しいGen 6とIntel版を並べると、以下のようになります。
| 項目 | M75s Small Gen 5(本機) | M75s Small Gen 6 | M70s Small Gen 6(Intel) |
| CPU | Ryzen 7 PRO 8700G(31,066) | Ryzen AI 7 PRO 450G(29,358) | Core Ultra 7 265(49,689) |
| NPU | 最大16TOPS(8700Gのみ) | 最大50TOPS(Copilot+ PC対応) | 最大13TOPS |
| 無線 | Wi-Fi 6E/Bluetooth 5.2 搭載 | 標準では非搭載 | 標準では非搭載 |
| 映像出力 | DP×2+HDMI(3画面) | DP×1+HDMI(2画面) | DP×2+HDMI(3画面) |
| 前面USB-A | Gen1 ×4 | Gen2 ×4 | Gen2 ×2+Gen1 ×2 |
| 背面USB-A | USB 2.0 ×4 | Gen1 ×2+USB 2.0 ×2 | Gen1 ×4 |
| メモリ上限 | 64GB(2スロット) | 64GB(2スロット) | 128GB(4スロット) |
| 保証 | 1年間 | 3年間 | 1年間 |
こちらが上なのは無線と映像出力、それにCPUの数値(31,066対29,358)です。
Gen 6が上なのはNPU(50TOPS対16TOPS)、前面USBの規格、背面USBの規格、そして保証(3年間)です。AI機能と保証を取るならGen 6になります。
Intel版のM70s Small Gen 6はCPUの数値(49,689)とメモリの上限(128GB)、背面USBの規格で上です。
「無線を標準で使いたい」「3画面で作業したい」という条件なら、世代は古くてもこの機種が合います。背面USBがすべて2.0である点だけは、買う前に納得しておく必要があります。
レビューは以上です。
詳細について気になる方はレノボ公式サイトからご確認お願いします。
まとめ

ThinkCentre M75s Small Gen 5(AMD)のレビューをしました。
この機種の特徴は大きく分けて3つです。
- Wi-Fi 6EとBluetooth 5.2を標準搭載。ThinkCentreのSFFでは少数派
- CPUは3種類。上位のRyzen 7 PRO 8700GはPassMark 31,066
- 背面のUSB-A 4つがすべてUSB 2.0。NPUは最大16TOPS
無線を標準で使いたい方、3画面で作業したい方に向いたSFFです。Wi-Fi 6EとBluetooth 5.2を積み、DisplayPort 2つとHDMIで外部モニターを3台つなげます。CPUも3種類から選べます。
弱いのは背面の端子とAI機能です。背面のUSB-A 4つがすべてUSB 2.0で、NPUも上位構成で最大16TOPSにとどまります。
NPUと保証を優先するなら、新しいThinkCentre M75s Small Gen 6(NPU 最大50TOPS・保証3年)という選択肢があります。ただし無線は標準では付きません。
今回の記事が少しでもデスクトップPC選びの参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。




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