こんにちはマサです。
今回はThinkCentre neo 55s Small Gen 6(Ryzen AI 300シリーズ)・ビジネス向けデスクトップPCのレビューをしていきます。
結論からお伝えすると、
ThinkCentre neoのスモール筐体(SFF)で、Ryzen AI 300シリーズを積む機種です。約4.33kgです。
NPUは最大50TOPS。SFFでCopilot+ PCの条件を満たす構成です。
グラフィックスはRadeon 860Mで、同じ筐体のRyzen 200シリーズ版(780M/740M)より上です。
なお同じ名前でRyzen 200シリーズを積む別の機種もあります。買う前に確認が要ります。
ThinkCentre neo 55s Small Gen 6(Ryzen AI 300シリーズ)の評価

※評価はmasalog運営者の主観です
各項目は1.0〜5.0で評価しています。
| 点数 | 意味 |
| 5.0 | このクラスで最高水準 |
| 4.0 | 十分に満足できる |
| 3.0 | 標準的。価格なりで不足はない |
| 2.0 | 用途によっては足りない |
| 1.0 | おすすめしない |
5項目の内容は以下のとおりです。
| 項目 | 見ているもの |
| 処理性能 | CPU・メモリ・ストレージ。事務作業や制作の快適さ |
| コスパ | 絶対的な価格の安さではなく、同じ性能帯の相場と比べて価格が妥当かどうか |
| 拡張性・端子 | 端子の種類と数、メモリやSSDの増設可否 |
| 設置性 | 本体のサイズと重量、置き場所の自由度 |
| デザイン・質感 | 外観、筐体の素材、仕上げ |
総合点は5項目の平均ではなく、「この製品を人に薦められるか」という視点で別途付けています。
向いている人
- Copilot+ PCの機能をSFFで使いたい方(NPU 最大50TOPS)
- できるだけ軽いSFFが欲しい方(約4.33kgです)
- 内蔵グラフィックスで少しでも描画性能が欲しい方(Radeon 860M)
- 光学ドライブが要らない方(そのぶん構成がすっきりします)
向かない人
- CDやDVD、SDカードを使う方(光学ドライブもカードリーダーもありません)
- 拡張カードを2枚挿したい方(PCI Express x1がありません)
- 無線LANを標準で使いたい方(カスタマイズで足す必要があります)
- CPUの選択肢から選びたい方(仕様書の構成は1種類です)
ThinkCentre neo 55s Small Gen 6(Ryzen AI 300シリーズ)のスペック評価
各パーツの性能をレーダーチャートにしました。評価の付け方は下のトグルからご確認いただけます。
各項目は10点満点です。主観で付けるのではなく、当サイトのベンチマーク比較表の数値をもとに算出しています。
| 項目 | 基準にしている数値 | 換算のしかた |
| CPU | PassMark(CPU Mark) | ノートPC向けCPU427件の最高値で10.0、中央値で5.0 |
| NPU | AIアクセラレーターの処理性能(TOPS) | 40TOPS=6.0/80TOPS=10.0 |
| メモリ | 容量 | 8GB=5.0/16GB=7.0/32GB=9.0/64GB=10.0 |
| ストレージ | 容量と規格 | 256GB=5.0/512GB=7.0/1TB=8.5/2TB=10.0 |
| 映像出力 | 同時に出せる画面数 | 1画面=4.0/2画面=6.0/3画面=8.0/4画面=10.0 |
| 電源 | 電源ユニットの定格W数 | 500W=5.0/750W=7.5/1000W=10.0 |
CPUとグラフィックスは、以下の比較表の数値をそのまま使っています。
仕様書(2025年10月21日・製品番号 13FLS00300)に載っている構成で評価したものです。このチャートには「ディスプレイ」と「バッテリー」の軸がありません。画面の付かないデスクトップだからです。グラフィックスの軸も外しています。CPU内蔵グラフィックスは比較表に載っていないため、換算すると0.0になってしまい、実態を表さないからです。ビジネス向けの機種なので、評価軸も仕事で効くところに寄せています。なおこの機種はノートPC向けのCPUを積むため、CPUの母数もノートPC向け(427件)で見ています。
CPUの6.8は8コアのRyzen AI 7 350によるもの。PassMarkは24,965で、ノートPC向けCPU427件の中央値(14,657)を大きく上回ります。
NPUの7.0は最大50TOPSによるもの。Copilot+ PCの条件(40TOPS以上)を上回ります。
メモリの7.0は16GB(16GB×1)によるもの。DDR5のSODIMMで、2スロットのうち1つが空いています。上限は64GBです。
ストレージの7.0は512GBによるもの。M.2 2280スロットが2つあり、1つ空いています。
映像出力の6.0はDisplayPortとHDMIの2系統によるもの。電源の2.6は内蔵260Wによるものです。
設置性の軸は外し、代わりにNPUを入れました。約4.33kgは当サイトの換算では上限に張り付いてしまうためです。
デスクトップPCのスペック目安
どのくらいのスペックが必要かは、使い方によって変わります。目安は以下のとおりです。
| CPU | メモリ | ストレージ | |
| Web・動画視聴・文書作成が中心 | Intel Core 5/Core Ultra 5 AMD Ryzen 5 | 16GB | 512GB以上 |
| 表計算や資料作成が多い | Intel Core Ultra 5〜7 AMD Ryzen 7 | 16GB〜32GB | 512GB以上 |
| 写真編集・軽い動画編集をする | Intel Core Ultra 7 AMD Ryzen 7 | 32GB | 1TB以上 |
| 3Dやゲームもする | Intel Core Ultra 7以上 | 32GB以上 | 1TB以上+独立GPU |
この機種は表の上から3行目まで対応できます。4行目は独立GPUが前提になりますが、PCI Express x16が空いているのであとから足せます(電源は260Wです)。
ThinkCentre neo 55s Small Gen 6(Ryzen AI 300シリーズ)のスペック
主なスペックは以下のとおりです。購入時に選択できる項目には「※選択可能」と記載しています。
| 項目 | 内容 |
| 筐体 | SFF(スモール) |
| OS | Windows 11 Pro 64bit(日本語版) 稼働確認:Windows 11 Home/Pro、Ubuntu LTS 24.04 |
| CPU | AMD Ryzen AI 7 350 プロセッサー(8コア・2.00GHz・キャッシュ16MB) NPU 最大50TOPS(APU内蔵) |
| チップセット | APUに統合 インテルAMT・vPro:非対応 |
| メモリ | 16GB(16GB×1)DDR5 SDRAM SODIMM 最大64GB/2スロット(空き1) |
| ストレージ | 512GB SSD(PCIe NVMe/M.2・OPAL2.0対応) |
| 光学ドライブ | なし |
| メディアカードリーダー | なし |
| グラフィックス | AMD Radeon 860M グラフィックス(APU内蔵) DisplayPort/HDMI 4096×2160ドット(アナログ出力なし) |
| 拡張スロット | PCI Express x16:1(空き1)Gen4.0 ハーフレングス・ロープロファイル PCI Express x1:なし(仕様書はこの欄が空欄。レノボの製品ページに「0(空0)」とあります) M.2 2230:1(空き1)/M.2 2280:2(空き1) |
| 拡張ベイ | 3.5型:1(空き1) 5.25型:0 |
| セキュリティ | TPM(TCG V2.0準拠)、パワーオンパスワード、ハードディスクパスワード、アドミニストレーターパスワード、ケーブルロックスロット シャーシイントルージョンスイッチを搭載可能(カスタマイズ) |
| 無線 | WLAN なし/Bluetooth なし ※カスタマイズによる選択 |
| 有線LAN | 10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T(Wake on LAN対応) |
| 付属品 | フルサイズ スリム キーボード(109A 日本語・OADG準拠・USB)、光学ホイール・マウス(USB) フロアスタンド、エアディフレクター、電源コード |
| 本体寸法 | 約 89 × 274.8 × 336mm(幅×奥行×高さ) |
| 重量 | 約4.33kg(最大構成時) |
| 電源 | 内蔵電源ユニット 260W/AC 100-240V(50/60Hz)【80PLUS・効率90%】 最大消費電力 260W |
| 保証 | 1年間・翌営業日オンサイト修理 |
同じ名前で中身が違う2機種
はじめに注意点があります。
「ThinkCentre neo 55s Small Gen 6」という名前の機種は2つあり、積んでいるCPUが違います。この記事はAMD Ryzen AI 300シリーズを積むほう(製品ページの型番 len102c0075)です。
もう1つはAMD Ryzen 200シリーズを積むほう(len102c0068)で、そちらのNPUは最大16TOPS(上位のRyzen 7 250のみ)です。
レノボの製品ページのタイトルは、こちらが「ThinkCentre neo 55s Small Gen 6(AMD Ryzen™ AI )」、もう一方が「ThinkCentre neo 55s Small Gen 6(AMD)」となっています。
筐体と端子の構成は同じで、違うのはCPU、NPU、グラフィックス、そして電源容量(260W対200W)です。注文前に、どちらのページを見ているかを確認してください。
NPU 50TOPSのSFF

CPUはRyzen AI 7 350です。8コアで2.00GHz、キャッシュ16MBという構成です。仕様書に載っているのはこの1種類だけです。
NPUは最大50TOPS。Copilot+ PCの条件(40TOPS以上)を上回ります。SFFの筐体でこの条件を満たす構成です。
PassMarkは24,965で、ノートPC向けCPU427件の中央値(14,657)を大きく上回ります。事務作業や資料作成なら余裕があり、写真編集や軽い動画編集も視野に入ります。
グラフィックスはRadeon 860Mです。同じ筐体のRyzen 200シリーズ版(Radeon 780M/740M)より型番が上で、描画では有利です。
ただしふだんの処理性能では、Ryzen 200シリーズ版の上位(Ryzen 7 250・25,139)のほうがわずかに上に出ます。AI向けの型番が付いているほうが、CPUの数値では下になる形です。
vProやDASHといったリモート管理には対応しません。
CPUの具体的な数値は、当サイトの比較表でご確認いただけます。
光学ドライブもカードリーダーもない

この機種は光学ドライブとメディアカードリーダーを積みません。5.25型ベイそのものがありません。
同じThinkCentreのSFFでも、M70s/M75s/M90s/neo 30s/neo 50sはいずれもUltra Slim DVDスーパーマルチ ドライブを標準で積みます。この55sシリーズだけが例外です。
そのぶん本体は小さくまとまります。約 89 × 274.8 × 336mm、重量は約4.33kg。幅89mmはM75s Small Gen 6と並んで最小で、奥行きと高さは当サイトで扱ったThinkCentreのSFFのなかでいちばん短くなります。
レノボの製品ページはこの筐体を8.2Lと説明しています。CDやDVDを使わない運用なら、この割り切りはそのまま利点になります。
SDカードも同じです。カードリーダーが要るなら、同じAMDでもM75s Small Gen 6を見るほうが確実です(ただし約4.8kgと重くなります)。
3.5型ベイは1つ空いているので、大容量のHDDは足せます。
入出力端子

端子の構成は以下のとおりです。
| 端子 | 数 | 位置 |
| USB-A(USB 3.2 Gen1) | 2 | 前面 |
| USB Type-C(USB 3.2 Gen1・最大15W給電) | 1 | 前面 |
| USB-A(USB 3.2 Gen1) | 2 | 背面 |
| USB 2.0(Type-A) | 2 | 背面 |
| DisplayPort | 1 | 背面 |
| HDMI | 1 | 背面 |
| 有線LAN(RJ-45) | 1 | 背面 |
| マイク入力 | 1 | 前面 |
| マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャック | 1 | 前面 |
| ライン出力 | 1 | 背面 |
映像出力はDisplayPortとHDMIの2系統です。外部モニターは2台までです。どちらも4096×2160ドットまでです。VGAはありません。
USBは前面にType-Aが2つとType-Cが1つ、背面にType-Aが2つとUSB 2.0が2つです。前面のType-Cは最大15Wの給電に対応します。
背面にUSB 3.2 Gen1が2つあるので、外付けSSDを常設しても速度は出ます。
レノボの製品ページには、シリアルポートを2つ、パラレルポートを1つカスタマイズで追加できるとあります。業務用の機器につなぐ必要があるなら、ここで埋められます。
前面にマイク入力とコンボジャックの両方があり、背面にライン出力があります。有線LANも背面です。
拡張性

PCI Expressは x16 が1つだけで、x1 はありません。拡張カードは1枚までです。
ほかのThinkCentre SFFはx1を1つか2つ持つので、ここは見劣りします。グラフィックボードとキャプチャーボードを両方挿す、といった使い方はできません。
電源は内蔵260Wです。同じ筐体のRyzen 200シリーズ版(200W)より60W大きいので、カードを足す余地はこちらのほうが広くなります。
M.2 2280スロットは2つあり、1つ空いています。SSDを1枚増設できます。OPAL2.0対応なので暗号化も使えます。M.2 2230(WiFi用)も空いています。
メモリはDDR5のSODIMM(ノートPC用の規格)で、2スロットのうち1つが空いています。上限は64GBです。16GB×1で出荷されるので、同容量を足して32GBにも、2枚とも入れ替えて64GBにもできます。
デスクトップ用のUDIMMとは互換性がないので、増設時は注意が要ります。
兄弟機と比べる

同じ筐体のRyzen 200シリーズ版、それにAMDの上位SFFと並べると、以下のようになります。
| 項目 | 55s Gen 6(Ryzen AI 300・本機) | 55s Gen 6(Ryzen 200) | M75s Small Gen 6(Ryzen AI PRO) |
| CPU | Ryzen AI 7 350(8コア・24,965) | Ryzen 7 250(8コア・25,139)ほか | Ryzen AI 7 PRO 450G(8コア・29,358) |
| NPU | 最大50TOPS(Copilot+ PC対応) | 最大16TOPS(Ryzen 7 250のみ) | 最大50TOPS(Copilot+ PC対応) |
| グラフィックス | Radeon 860M | Radeon 780M/740M | Radeon 860M/840M |
| 光学ドライブ | なし | なし | DVDスーパーマルチ搭載 |
| カードリーダー | なし | なし | 3-in-1 搭載 |
| メモリ規格 | DDR5 SODIMM | DDR5 SODIMM | DDR5 UDIMM |
| 電源 | 内蔵260W | 内蔵200W | 内蔵260W |
| 重量/保証 | 約4.33kg/1年間 | 約4.33kg/1年間 | 約4.8kg/3年間 |
こちらが上なのはNPU(最大50TOPS)とグラフィックス、それに電源の余裕(260W)です。
Ryzen 200シリーズ版が上なのはCPUの数値(25,139対24,965)と、CPUが2種類から選べる点、それに消費電力の小ささ(200W)です。
M75s Small Gen 6はNPUが同じ50TOPSで、CPUの数値(29,358)も上。さらに光学ドライブとカードリーダーが付き、保証も3年間です。そのぶん重く(約4.8kg)なります。
「Copilot+ PCの条件を満たして、できるだけ小さく軽く」という条件ならこの機種、「光学ドライブと長い保証も欲しい」ならM75s Small Gen 6になります。
無線LANとBluetoothは標準では載りません。必要ならカスタマイズで足す形になります。保証は1年間・翌営業日オンサイト修理です。
レビューは以上です。
詳細について気になる方はレノボ公式サイトからご確認お願いします。
まとめ

ThinkCentre neo 55s Small Gen 6(Ryzen AI 300シリーズ)のレビューをしました。
この機種の特徴は大きく分けて3つです。
- NPU 最大50TOPS。SFFでCopilot+ PCの条件を満たす
- 約4.33kg。ThinkCentreのSFFではいちばん小さい部類
- 光学ドライブもカードリーダーもなし。PCI Express x1もなし
Copilot+ PCの機能を、できるだけ小さいSFFで使いたい方に向いた機種です。NPU 最大50TOPS、Radeon 860M、約4.33kgという組み合わせです。
弱いのは拡張カードの枚数と光学まわりです。PCI Expressはx16が1つだけで、光学ドライブもカードリーダーもありません。
光学ドライブと長い保証も欲しいなら、同じAMDのThinkCentre M75s Small Gen 6(NPU 50TOPS・保証3年)という選択肢があります。
今回の記事が少しでもノートPC選びの参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。



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