こんにちはマサです。
今回はThinkPad P16v Gen 3(16型 Intel)・モバイルワークステーションのレビューをしていきます。
結論からお伝えすると、
ThinkPad Pシリーズの中では価格を抑えた16型モバイルワークステーションです。
上位のP16 Gen 3から、CPUとGPUとメモリの上限を一段下げた構成になります。
そのかわり、4K解像度の有機EL(3840×2400)を選べるのはこの機種だけです。
重量は約2.1kgで、P16より440gほど軽くなります。
ThinkPad P16v Gen 3(16型 Intel)の評価

※評価はmasalog運営者の主観です
各項目は1.0〜5.0で評価しています。
| 点数 | 意味 |
| 5.0 | このクラスで最高水準 |
| 4.0 | 十分に満足できる |
| 3.0 | 標準的。価格なりで不足はない |
| 2.0 | 用途によっては足りない |
| 1.0 | おすすめしない |
5項目の内容は以下のとおりです。
| 項目 | 見ているもの |
| 処理性能 | CPU・メモリ・ストレージ。書き出しやビルド、重いデータの扱いやすさ |
| グラフィックス | 搭載GPU。3D・CAD・映像編集・AI処理の速さ |
| コスパ | 絶対的な価格の安さではなく、同じ性能帯の相場と比べて価格が妥当かどうか |
| 携帯性 | 重量・本体サイズ・バッテリー容量 |
| 拡張性・端子 | 端子の種類と数、メモリやSSDの増設可否 |
総合点は5項目の平均ではなく、「この製品を人に薦められるか」という視点で別途付けています。
向いている人
- ワークステーションを価格を抑えて買いたい方
- 4K有機ELで色を確認したい方
- メモリを後から増設したい方
- CADや映像編集でGPU認定が要る方
向かない人
- ECCメモリが必要な方(非対応です)
- メモリを96GBより多く積みたい方
- RTX PRO 3000以上が必要な方
- 持ち歩く時間が長い方(約2.1kg〜)
ThinkPad P16v Gen 3(16型 Intel)のスペック評価
各パーツの性能をレーダーチャートにしました。評価の付け方は下のトグルからご確認いただけます。
各項目は10点満点です。主観で付けるのではなく、当サイトのベンチマーク比較表の数値をもとに算出しています。
| 項目 | 基準にしている数値 | 換算のしかた |
| CPU | PassMark(CPU Mark) | ノートPC向けCPU426件の最高値で10.0、中央値で5.0 |
| グラフィックス | PassMark(G3D Mark) | ノートPC向けGPUの最高値で10.0、ミドルクラスで5.0 |
| メモリ | 容量 | 8GB=5.0/16GB=7.0/32GB=9.0/64GB=10.0 |
| ストレージ | 容量と規格 | 256GB=5.0/512GB=7.0/1TB=8.5/2TB=10.0(Gen5は+0.5) |
| ディスプレイ | 解像度・パネル・リフレッシュレート | フルHD/60Hz=5.0を基準に、解像度とHz、有機ELを加点 |
| バッテリー | バッテリー容量(Whr) | 50Whr=5.0/80Whr=8.0/100Whr=10.0 |
CPUとグラフィックスは、以下の比較表の数値をそのまま使っています。
カスタマイズで選べる最上位の構成で評価したものです。
ディスプレイの10.0はWQUXGA有機EL(3840×2400)によるもの。今回扱ったThinkPadの中で唯一、4K解像度の有機ELを選べます。
グラフィックスの6.5はRTX PRO 2000 Blackwellによるものです。PassMarkのG3D Markで、ゲーム向けGPUと同じ物差しで並べています。業務用GPUは認定やドライバーの安定性にも価値があるので、数値だけで判断しないでください。
CPUの8.0は16コアのCore Ultra 9 285Hによるもの。24コアまで選べるP16 Gen 3(9.7)には届きません。
モバイルワークステーションのスペック目安
どのくらいのスペックが必要かは、使い方によって変わります。目安は以下のとおりです。
| CPU | メモリ | GPU | |
| 写真編集・事務作業が中心 | Intel Core Ultra 5〜7 | 16GB〜32GB | CPU内蔵 RTX PRO 500〜1000 |
| CAD・3D設計をする | Intel Core Ultra 7 | 32GB | RTX PRO 1000〜2000 RTX 5060以上 |
| 映像編集・レンダリングをする | Intel Core Ultra 7〜9 Intel Core Ultra HXシリーズ | 32GB〜64GB | RTX PRO 2000〜3000 RTX 5070以上 |
| 大規模な3D・AI学習をする | Intel Core Ultra 9 Intel Core Ultra 9 HX | 64GB以上 | RTX PRO 4000以上 RTX 5080以上 |
この機種は表の上から3行目まで対応できます。16コアのCPUとRTX PRO 2000、96GBのメモリまで。大規模な3DやAI学習にはP16 Gen 3が向きます。
ThinkPad P16v Gen 3(16型 Intel)のスペック
主なスペックは以下のとおりです。購入時に選択できる項目には「※選択可能」と記載しています。
| 項目 | 内容 |
| OS | Windows 11 Pro 64bit ほか Ubuntu Linux LTS(後日出荷予定) ※選択可能 |
| CPU | インテル Core Ultra 7 プロセッサー 255H/265H インテル Core Ultra 9 プロセッサー 285H ※選択可能(いずれも16コア) |
| GPU | NVIDIA RTX PRO 500 Blackwell Laptop GPU(6GB) NVIDIA RTX PRO 1000 Blackwell Laptop GPU(8GB) NVIDIA RTX PRO 2000 Blackwell Laptop GPU ※選択可能 |
| メモリ | DDR5-5600 non-ECC SODIMM/DDR5-6400 non-ECC CSODIMM 最大96GB ※スロット数2。増設できます |
| ストレージ | 512GB/1TB SSD(M.2 PCIe NVMe) RAID 0/1 に対応 ※選択可能 |
| ディスプレイ | 16.0型 WQUXGA 有機EL(3840×2400)反射防止/汚れ防止・400nit・マルチタッチ対応 16.0型 WUXGA IPS液晶(1920×1200)光沢なし・500nit・省電力 16.0型 WUXGA IPS液晶(1920×1200)光沢なし・400nit ※選択可能 |
| キーボード | 6列110キー JIS配列(テンキー付き) TrackPoint + ThinkPadクリックパッド、バックライト付き |
| カメラ | 5MP+IR/5MP いずれもプライバシーシャッター付き |
| カードスロット | SDスロット(標準搭載) スマートカードリーダー/nanoSIMカードスロット ※選択可能 |
| 無線 | Wi-Fi 7 + Bluetooth 5.4 WWAN(5G Sub6)に対応 ※選択可能 |
| 本体寸法 | 約 361.5 × 248.6 × 12.8(前端)〜26.3mm(最厚部) |
| 重量 | 約2.1kg〜 |
| バッテリー | 90Whr(動画再生 約13.1〜24.5時間/JEITA 3.0) ※構成により異なります。ACアダプターは140W GaN |
| カラー | ブラック |
処理性能とグラフィックス
CPUはCore Ultra のHシリーズから3種類。すべて16コアです。GPUはRTX PRO 500/1000/2000 Blackwellから選びます。
上位のP16 Gen 3と比べると、以下のようになります。
| 項目 | P16v Gen 3(本機) | P16 Gen 3 |
| CPU | Core Ultra 7/9 Hシリーズ(16コア) | Core Ultra HXシリーズ(最大24コア) |
| GPU上限 | RTX PRO 2000 Blackwell | RTX PRO 5000 Blackwell |
| メモリ | 最大96GB(2スロット) | 最大192GB(4スロット) |
| ECCメモリ | 非対応 | 対応(最大128GB) |
| 有機EL | WQUXGA(3840×2400) | 3.2K(3200×2000) |
| 有線LAN | 1Gbps RJ-45 | 2.5Gbps RJ-45 |
| 重量 | 約2.1kg〜 | 約2.54kg〜 |
CPU・GPU・メモリの上限はすべてP16が上ですが、有機ELの解像度だけは本機が上回ります。
ECCメモリとRAID 5には対応しません。データの正確さを担保する必要がある用途では、P16を選ぶことになります。
CPUとGPUの具体的な数値は、当サイトの比較表でご確認いただけます。
4K有機ELという選択肢
この機種のディスプレイは3種類です。
- WQUXGA 有機EL(3840×2400)反射防止/汚れ防止・400nit・マルチタッチ対応
- WUXGA IPS液晶(1920×1200)500nit・省電力
- WUXGA IPS液晶(1920×1200)400nit
4K解像度の有機ELを選べるのは、今回扱ったThinkPadの中でこの機種だけです。上位のP16 Gen 3の有機ELは3.2K(3200×2000)になります。
ただし輝度は400nitで、P16のWQUXGA液晶(800nit)の半分です。明るい場所で使うなら考慮に入れてください。
X-Rite Pantoneによるカラーキャリブレーションはカスタマイズで選びます。P16のように標準搭載ではありません。
メモリと拡張性
メモリはDDR5のSODIMMで、スロットが2つ。最大96GBまでです。
オンボードではないので、購入後に自分で増設・交換できます。
ストレージは512GBと1TBで、RAID 0/1を組めます。レノボの仕様書に2TBの記載はありません。
ECCメモリには対応しません。4スロット・ECC対応が要るならP16 Gen 3です。
入出力端子
端子の構成は以下のとおりです。
| 端子 | 数 |
| Thunderbolt 4(Type-C/USB4/USB PD/DP Alt Mode) | 2 |
| USB 3.2 Gen 2 Type-A | 2(うち1つはPowered USB) |
| HDMI | 1 |
| 有線LAN(RJ-45) | 1 |
| SDスロット | 1 |
| 電源ジャック | 1 |
| マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャック | 1 |
Thunderbolt 4が2基、USB Type-Aが2つ、有線LANもあります。電源ジャックが別にあるのでType-Cを給電に使わずに済みます。
上位のP16 Gen 3はThunderbolt 5を2基備えますが、本機はThunderbolt 4までです。有線LANも1Gbpsで、P16の2.5Gbpsより遅くなります。
SDスロットは標準搭載です。
バッテリーと携帯性
重量は約2.1kgで、最厚部は26.3mm。P16より440gほど軽いとはいえ、気軽に持ち歩く重さではありません。
バッテリーは90Whr。レノボの計測では構成により動画再生 約13.1〜24.5時間、アイドル時 約13.3〜21.5時間とされています。長いほうがGPUのいちばん下の構成です。
動画再生の24.5時間は、今回扱ったワークステーションの中でいちばん長い数値です。
ACアダプターは140WのGaNです。WWANは5G Sub6に対応します。
キーボードと筐体
6列110キーのJIS配列で、テンキーが付きます。TrackPointとThinkPadクリックパッドも備えます。バックライトは標準です。
指紋センサーはパワーボタンに内蔵で標準搭載です。
セキュリティはTPM 2.0、各種パスワード、ケーブルロックスロットに対応します。
レビューは以上です。
詳細について気になる方はレノボ公式サイトからご確認お願いします。
まとめ

ThinkPad P16v Gen 3(16型 Intel)のレビューをしました。
この機種の特徴は大きく分けて3つです。
- Pシリーズの中では価格を抑えた16型ワークステーション
- 4K有機EL(3840×2400)を選べるのはこの機種だけ
- ECCメモリ非対応。メモリは2スロットで最大96GB
ワークステーションの入口にあたる機種です。RTX PROのGPU認定とThinkPadの堅牢性を押さえつつ、上限を割り切って価格を抑えています。
4K有機ELを選べる点は、色を見る仕事をするなら上位機より魅力的かもしれません。輝度が400nitである点だけ確認してください。
ECCメモリや24コアのCPUが必要なら、ThinkPad P16 Gen 3を選ぶことになります。重量は440gほど増えます。
今回の記事が少しでもノートPC選びの参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。




コメント